雑談掲示板

モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目!
  • 日時: 2016/03/10 17:06
  • 名前: 翼の勇車 (ID: qXrd4tL6)

MH4掲示板より続くモンハン小説スレ五代目です!
内容は題名の通り、この場所ではMHXに限らずモンハンの二次創作小説を書いてください! 勿論初めての方でも初代から書いてくださってる方でも大歓迎です!

過去シリーズリンク

初代
ttp://mh4g.com/bbs_talk/index.cgi?mode=view&no=49
二代目
ttp://mh4g.com/bbs_talk/index.cgi?mode=view&no=828
三代目
ttp://mh4g.com/bbs_talk/index.cgi?mode=view&no=977
四代目
ttp://mh4g-cap.net/bbs_talk/index.cgi?mode=view&no=18

書く時は必ず話数を記入してください。

本スレで作品を書いている、或いはこれから書こうと思っている方へ――ダブルサクライザー様より >>36

↓以下作品目次

―――――

◆クロスオーバー

〜やはり俺の行いは間違っていない〜(ダブルサクライザー様×翼の勇車)

目次>>279

―――――

◆ダブルサクライザー様の作品

○モンスターハンター 短編小説シリーズ

目次 >>280

○モンスターハンター 〜星屑の瞬き〜

目次 >>281

―――――

◆smash様の作品

○〜巨大都市バルバレ 発展までの過去〜シリーズ

目次 >>282

―――――

◆モンモン様の作品

○〜見つからないもの 探す者〜

目次 >>283

○本の中の旅人達

目次 >>284

―――――

◆創造神ゼウス様(vista様)の作品

○ユクモ村歴戦記シリーズ

目次>>285

―――――

◆EXTENDED様の作品

○世界を旅せし狩人〜狂竜病を滅ぼし者〜

目次 >>286

○もうひとつの物語

目次 >>287

―――――

◆翼の勇車(スレ主)の作品

○モンスター&ハンター

目次 >>288

―――――

◆ゆるふわ様の作品

目次 >>289

―――――

◆紅蓮丸様の作品

○~とあるハンターの狩人記録~

目次 >>290

―――――

◆一方通行様の作品

○モンスターハンター 〜狩人としての責任〜

目次 >>291

―――――

◆青空様の作品

○ハンター達の目的

目次 >>292

―――――

◆クルセイダー様の作品

○ハンターズアドベンチャー 〜エピソード クロス〜

目次 >>293

―――――

◆名無しのパワー様の作品

○モンスターハンター 〜猛者たち〜

目次 >>294

―――――

◆かにゃえ丸様の作品

○〜死に行く者の背中〜

目次 >>295

―――――

◆羽衣様の作品

○モンハンクロス 『爆殺厨と闘う騎士団』

目次 >>296

―――――

◆こんがり肉様の作品

○「 狩人の証」

目次 >>297

―――――

◆猫好き様の作品

○モンスターハンター 〜煉黒の燭〜

目次 >>298

―――――

更新>>299まで

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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.294 )
  • 日時: 2016/03/10 16:45
  • 名前: 翼の勇車 (ID: qXrd4tL6)

○モンスターハンター 〜猛者たち〜

0話「ある物語」 >>149
1話「ハンターの始まり」 >159
2話「彼の故郷」 >174
3話「村、卒業前編」 >175
4話「村、卒業後編」 >177
5話「依頼」 >185
6話「狩りの準備」 >189
7話「遭遇」 >206
8話「麻痺の恐怖」 >>212
9話「狩技発動の時」 >>236
10話「狩りの後」 >>248
11話「暑さとのお別れ、」 >>257

番外編1「自作狩技紹介編」 >254

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.295 )
  • 日時: 2016/03/10 16:47
  • 名前: 翼の勇車 (ID: qXrd4tL6)

○〜死に行く者の背中〜

>>160
>>161

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.296 )
  • 日時: 2016/03/10 16:48
  • 名前: 翼の勇車 (ID: qXrd4tL6)

○モンハンクロス 『爆殺厨と闘う騎士団』

第1話 >>186

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.297 )
  • 日時: 2016/03/10 16:49
  • 名前: 翼の勇車 (ID: qXrd4tL6)

○「 狩人の証」

1話 >>207
2話 >>208

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.298 )
  • 日時: 2016/03/10 17:01
  • 名前: 翼の勇車 (ID: qXrd4tL6)

○モンスターハンター 〜煉黒の燭〜

第1話「始まり」 >>223
第2話「絶対強者VS不動の山神」 >224
第3話「初大型戦闘」 >>227
第4話「祝福」 >>228
第5話「初飛竜戦」 >>229
第6話「新たな防具フルフル装備」 >>272

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.299 )
  • 日時: 2016/03/10 17:04
  • 名前: 翼の勇車 (ID: qXrd4tL6)

クロスオーバー 〜やはり俺の行いは間違っていない〜

 二章 節介焼きの徹甲虫

〜アルセルタスside〜

 遺跡平原のベースキャンプ。人工物のように見えなくもない赤い崖に三方向を囲まれた場所をハンター達の拠点として開拓したこの場所は、幾多の生物が息づくこの遺跡平原において珍しい、野生のモンスターが進入してこない環境を形成している。

 ――この俺を除いて。

「ギーシャキシャ(あーらあら)」

 キャンプを囲む崖の上。そこから角と顔を覗かせて様子を伺っているのは、言わずと知れた巨大昆虫アルセルタス……即ち、この俺である。

「ギッギッギッギッギッギッギ……(こりゃまた初々しい……)」

 俺が覗き込む視線の先、ベースキャンプの拠点内には、防具に身を包んだ二人のハンター。互いの行動の息がピッタリ合っている事、とても楽しそうに談笑していることなどからとても仲がいいのだろうとは思っていたが……成る程、そういう事か。

 ほんの一瞬の出来事。しかし、モンスターであるアルセルタスのズバ抜けた視力を持つこの複眼は、その瞬間――可愛らしい小さなキスの瞬間を、鮮明に捉えていた。

 この世界における人間の歳の取り方が前の世界と同じだと仮定すると、あの二人は俺と大体同年代、即ち20歳かそこいらに見える。そんな二人のするキスにしてはちょいと初々しすぎるような気がしないでもないが、何せ彼らはハンター。俺が初めて会った人間でもあるあの少女ハンターを見るに、ハンターという職業に就く事そのものはかなり若いうちからでも可能らしい。きっと彼らも、青春の日々を狩猟生活に費やしてしまったのだろう――。

「……ッキシャァ(……っととぉ)」

 危ない危ない、勝手に妄想を膨らませて妙な感傷に浸っている場合じゃなかったな。早速仕事といきますか。

 二人が狩り場へ出発したのを見計らい、気配に注意しながらベースキャンプへ降り立つ。そしてキャンプのベッド付近を見回すと、一枚の紙が目に入った。

「ギッギッギッギッ(あったあった)」

 それを中脚でつまみ上げる。これは恐らく、受注書の写しのようなもの。前々から何度かこのベースキャンプにお邪魔して下見をしていたので、恐らくこういうものがあるだろうという事は予測済みなのだ。流石は俺である。

 そんな感じに久々のチャンス到来に若干テンションを上げつつ、その紙へ視線を落とす。流石にコピー用紙ほどではないものの思ったより綺麗だったその紙には、相変わらず全く読めない文字と共に、シンプルな絵のようなものが描かれていた。

「……ギッギッギッギッギッキシャァ!(……アイコンじゃねぇか!)」

 そう、そこに描かれていたのは何と、ゲームのクエスト受注画面なんかでしょっちゅう目にしていたあのアイコンであった。

 話し言葉こそ日本語と同じらしいこの世界だが、文字の方は独自の文化を元に構成されているらしい。そのうち人と関係を持つ機会があれば是非とも勉強して読み書きできるようになりたいものだが、生憎今の俺では解読不可能だ。ならどうするかという話だったのだが、何かしらパッと見で分かるような目印でもあるんじゃね? とか考えて思いつきで見てみたら、まさかまさかのアイコンである。まぁ、嬉しい誤算だ。詳細は分からないとはいえ、一応クエストのターゲットとなっているものは速攻で分かるのだから。

「……ギッ、キシャシャシャシャシャシャシャ(……で、やっぱターゲットは卵か)」

 紙を元の場所にそっと戻し、羽を広げながら呟く。先程の二人の会話には聞き耳を立ててはいたのだが、如何せん距離があったために断片的にしか聞こえていなかった。しかし卵だとかガーグァという単語は聞こえていたので、今回のこの紙の情報と照合すると、恐らくあの二人が受注したクエストはガーグァの卵納品だろう。飛竜の卵の可能性も否定できないが……周りの子供が孵っている現状、間近で観察できない人間側があの残り一つの卵を把握できているというのは考え辛い。まさか無い卵の納品をギルドが許可するわけがないし、この線は無いと考えて間違いないだろう。

「キシャシャシャシャシャ……(それにしても……)」

 風圧で被害を出さないようにキャンプから数歩離れた後、羽のスロットルを上げつつ首を捻る。

 あの二人の装備。ほぼ真上から見ていたせいもあってハッキリとは言えないが、俺の知識と照合すると男性ハンターの方が着ていたのはレウス装備系統、女性ハンターに至ってはゴールドルナ系統だろう。男性ハンターの方も下位とは思えなかったので、二人とも上位、ないしはG級ハンターという事になる。

「ギッギッギッギッギッキシャァ、ギシャァキシャシャシャシャシャァ……(そんなハンターが卵クエ、しかもガーグァのねぇ……)」

 現状この遺跡平原にいるモンスターで種族的に最強なのはリオス夫婦だと思われるので、そっちの狩猟なんじゃないかとヒヤヒヤしたもんだが……。しかし、リオス夫婦がG級個体とは思えないので、ハンターの技量次第ではフリーハントとして狩られてしまう可能性がある。レイア姉さんと子リオス達は巣から出る事はないので大丈夫だろうが、心配なのはレウスさんだ。早い段階で場所を特定して、最悪の場合は俺が囮になってハンターから遠ざける必要があるかもしれない。

「ギッ、キシャシャシャシャシャシャ(まっ、なるようになるさ)」

 ブィィィンという羽音を立て、地面から勢いよく飛び上がる。ひとまずはレウスさんとハンター二人の現在位置の確認。接触が発生しそうな場合はレウスさんを安全な場所に誘導して、その後はコッソリ卵の納品を手伝う事にしよう。一体いくつの納品なのかは分からないが、まぁガーグァの卵なら二つ以下って事はないだろう。ひとまず一つ納品しておいて、あとは二人の反応に応じて対処するとしよう。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.300 )
  • 日時: 2016/03/11 00:22
  • 名前: EXTENDED ◆FGU2HBsdUs (ID: SWSp7YcW)

近況というかなんというか…

EXT「うわぁぁあああああ!!!反転滑空反転滑空すぐ滑空うわぁぁぁあああ?!?!?!?」
碧「ホロロ…」
冥花「そんなにいらいらするのかい?」
地「まぁ…振り向きに合わせば!と思ったら反転滑空、飛び上がりだし。」
炎「おまけに武器の威力がひどいからな、最初にして最難関といったところか」
残妖「えぇ…」
碧「(あれは俺もやりたくない)」

しばらくして

EXT「いやぁぁぁあああ!!!あと一撃くらったら乙る!反転滑空するなするなするなぁああ!!!!」
霊華「完全に性格崩壊してるわよ、どうするの」
碧「狩技使えよ」
EXT「あ…地衝斬…そぉい!」
ホロロ『ほげー!!!!』

全「「あっ。」」
EXT「しゃぁあああああああ?!!?!?!?」

04’49”73でした。もうやらない
俺…ホロロソロS終わったから小説更新するんだ…

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.301 )
  • 日時: 2016/03/11 09:08
  • 名前: kazuhira (ID: pL2g7osN)

う、うわあああああああ……申し訳ありません>>275の中でガレオスと書くつもりがデルクスになっておりました……
クロスにデルクスはいねーよ馬鹿ァ!!!!

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.302 )
  • 日時: 2016/03/11 20:08
  • 名前: 翼の勇車 (ID: QoIbB36m)

>>301
kazuhiraさん、レスの右下にある【修正・削除】というところを押せば、内容の修正が可能ですよ!

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.303 )
  • 日時: 2016/03/12 04:38
  • 名前: 名無しのパワー (ID: AgRPIxTb)

 先週の土日に更新できず、すみませんでした。
翼の勇車様、目次作戦お疲れ様です。

モンスターハンター
〜猛者たち〜

12話「大食漢の災難」

 ベルドス村、
幾らか前のガレオスの依頼から、何事もなく過ごしていたこの村に、ある災難が訪れた。

村人「おい!誰か倒れているぞ!!」

 村外れの畑に行こうとした村人が大声を上げ、人がわらわらと、集まってくる。
倒れていたのは行商人とオトモアイルー、行商人は傷がひどいのですぐに処置に入る。

ベルドスの村長「行商人の方はすぐに医者に見てもらった方がいいでしょう、運んでください。」

村人「はい。」

ベルドスの村長「オトモアイルーの方は、ドナーさんの方が詳しいでしょう。」

 村長がいますか、と声を上げるとおう!と、何処からか聞こえた。
ドナーが人の山を掻き分けて近づいてくる。

ドナー「アイルーならドンと来い!ついでに、事情も聞いておくぜ。」

 そして、アイルーをおんぶして家に連れていく。

ドナー「ただいま!」

 すると、奥からニャーニャーと声が聞こえてくる。

「旦那さんが帰って来たニャ!」
「今日は早いニャ。」
「外が騒がしかったし、何かあったのかニャ。」

 全てオトモアイルーである。4、5匹いるだろうか。ラキアとリオンが出てった後、寂しいからと言って、たまたま通り掛かったネコバァの猫を買いさらってしまったのだ。
奥からエラルが顔を出す。

エラル「お帰りー、今日は早かった・・・ね・・・何そのオトモアイルー!また貰ってきたの!?」

 いやいやとドナーが手を振る。

ドナー「これには、カクカクシカジカな理由があってだな、話せば長・・・いや短いな。」

 どっちだっていいわよ、とエラル。
まずは事情を聞くべきだな。とドナー。

ドナー「君達はなぜ、村外れに倒れていたんだ?」

 オトモアイルーが口を開く。

あるアイルー「時間がないからと言って、狩り場付近を通っていたら、モンスターにおそわれたんだニャ。」

ドナー「どんなモンスターか分かるか?」

あるアイルー「分からニャいニャ、ただ砂中を泳いでいて、僕と旦那さんを丸ごと食べれそうな大きな口だったニャ。」

ドナー「砂中に、大きな口...ガレオスでは無さそうだな。」

 砂中に大きな口、砂中に大きな口、と繰り返していると、まさか!?と声を上げる。
ドナーが急いで二階に行き、自分がまだ現役だった頃の古いモンスター図鑑を出してくる。

ドナー「あったぞ!そいつはハプルポッカだ。」

 ハプルポッカ?と全員が言う。

ドナー「ああ、最近、この地域でも確認されてな。俺も一度しか狩ったことはない。」

 まさに砂の大食漢。その口の大きさに任せて、なんでも食べてしまう狂暴な奴だ。ましてや、それが三頭も現れたパターンになると生態系が破壊されるほどである。今回は一頭だけなのでまだマシなほうだ。

エラル「そのモンスター、もう狩っていい許可は出てるの?」

ドナー「知らん、だけどお前、奴を狩る気か?」

 エラルが受付嬢に確認してくる、と言い、席を立つ。
まて!と、ドナーが腕をひっ掴む。

ドナー「お前の腕は認めてやる。だが相手が悪い!奴は見た目以上に素早い!ガンナーにはあわん!!」

 エラルが腕を振り払う。

エラル「私がなんのために三年間も家を空けてたと思うの?この村の専属ハンターになるためよ。今でもその修行は続いているの。」

 両者とも一歩も譲らない論戦に、行商人のオトモアイルーが言う。

あるアイルー「囮なら、僕が引き受けますニャ。」

 ドナーがでも、お前はあの行商人の...と口ずさむ。

あるアイルー「これでも僕は、“ニャンター”として、任命されていますニャ。」

 ニャンターだと?なんだそれ?とドナーが呟くが、エラルは、そう、それなら心強いわ。とニャンターのことを知っていそうだ。

エラル「行きましょ、ニャンターさん。」

 行商人のアイルーが恥ずかしそうに言う。

インカルム「ニャンターではなく、インカルムと呼んでくださいニャ。」

 一人と一匹が家を出ていく。

ドナー「くっ勝手にしろ。・・・・」

 リビングに行き、母の小さな肖像画を持ち、呟く。

ドナー「なぁ、お前ならどうする?ユリ・・・?」

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.304 )
  • 日時: 2016/03/12 15:33
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: 3q3YhPL.)

 クロスオーバー 〜やはり俺の行いは間違っていない〜

 三章 違和感、疑問、遭遇

「グァゲェェェェェ!?」

 いきなり背後から衝撃を与えられたガーグァは、驚いた拍子に自身の卵を誤って産み落としてしまった。
 それに気付いた他のガーグァ達も一斉に逃げ出し、ドタドタと消えていく。

「悪いな」

 アストは逃げていくガーグァ達に小さく詫びを入れてから、一抱えはあるその卵、ガーグァの卵を慎重に持ち上げる。

「よっ、と……」

 草食竜や飛竜の卵と比べればまだ軽い方であるが、それでもしっかり両手で抱えなければ落としてしまいかねない。
 一応、このエリアに来るまでに運搬の邪魔になるようなモンスターはいなかったが、念には念として警戒を強めつつ、アストはガーグァの卵を抱えてベースキャンプへと向かう。
 カトリアは別のエリアの方で卵の採集を行っているため、今は別行動だ。
 姿が見えないとしても、彼女であれば何事もなく卵を運んでくるだろう、とアストは信じている。
 同時に、カトリアもこちらのことは何も心配していないとも思っている。
 お互いがお互いを信じ合っているから、不安など何も感じていない。
 カトリアが卵を抱えている姿を想像しつつ、アストは歩みを進める。



 ベースキャンプに配置されている、赤い納品ボックスにガーグァの卵を収納し、まずはひとつと一息ついたその時。

「……?」

 アストは鼻を鳴らして、その違和感に気付く。
 先程までカトリアとベースキャンプにいた時には感じなかった、別の匂いを嗅ぎ取っていた。
 薬品や何かが焼けるようなものでもない、もっと生物的な匂いだ。
 ベースキャンプ周りを見回しても、特に変わったことは見当たらない。
 気のせいだろうか?

「アスト?」

 振り向けば、エリア1との境目からカトリアがガーグァの卵を運んできていた。
 彼女も卵をボックスに収納してから、アストと同じく違和感に気付いた。

「カトリア、何か変わったことやモノは見掛けなかったか?」

「うぅん?何も……でも、この匂いは……」

 カトリアも違和感には気付いているが、その正体が何かは分からないようだ。
 少し、想定外の事が起きている。
 一瞬の思考で、アストはカトリアに向き直る。

「今からは、固まって行動しよう。何があるか分からない」

 何もないとは信じたいが、そうとは言い切れない。
 カトリアもアストの言葉に頷き、再度ベースキャンプを出る。



「そう言えば……」

 道中、カトリアは思い出したように口を開いた。

「最近この遺跡平原の、妙な噂を聞くんだけど……」

「妙な噂?なんだそれ」

 アストはオウム返しにそれを聞き返す。

「ゲネル・セルタスの尻尾が半ばから"切断"されていたり、真夜中に崖の上で焚き火が起こされてたりとか、普通じゃ考えられないようなことが多発しているらしいの」

「……確かに妙だな。だが、あり得なくもないか」

 前者はそう言った前例がなく、後者はよほど警戒心の薄いバカとしか思えない。

「それから……「アルセルタスに武器やポーチを盗まれた」って人がいるって聞いたんだけど……」

「は?アルセルタスが?」

 さすがのアストもこれには耳を疑った。
 しかも、武器やポーチをまるごと盗まれるときたものだ。
 道具を盗むメラルーやゲリョスでも武器を奪うことはしない。
 
「あくまでも噂。アルセルタスがそんなに高い知能を持っているとは思えないから」

「だろうな。そんな奴の相手なんかごめんだぞ」

 キツイ冗談だ、とアストは苦笑する。



 先程アストが踏み込んだエリアにガーグァが戻ってきており、呑気に虫をついばんでいる。
 同じように、背後から軽い衝撃を与えてガーグァを驚かし、逃げていくのを確認してから、卵を拾い上げる。
 アストが卵を抱えて、カトリアがそれを守る形となる。
 そうは言っても、道中にはアプトノスやケルビぐらいしかいないので、そこまでピリピリしなくても問題はないため、何ら危険もなく安全圏であるエリア1に到達する。 
 しかし、エリア1を通ってベースキャンプに踏み込もうとしたその寸前。

「……待って、アスト」

 カトリアがアストに制止をかけた。

「どうした、カトリア?」

「さっきの匂いがキツくなってる……」

「あの違和感か……」

 キツい、と言うより、近いと言う方が正しいかもしれない。

「私が先に様子を見てくる」

 カトリアは背中の繚乱の煌竜戟の柄に手を伸ばしつつ、ベースキャンプに踏み込んだ。



 慎重にベースキャンプへと足を踏み入れた。
 近くなる匂い、何かの羽音。
 岩の陰からそっと、顔を出してみれば……

「!?」

 そこには「ガーグァの卵を抱えたアルセルタス」が、納品ボックスに卵を納めようとしている姿が見えたのだった。

「(なっ、なんでベースキャンプにモンスターが……!?)」

 有り得ない。
 ここは地形の問題から、人間やアイルーのような生物しか入ってこられないはずである。
 だと言うのに、何故かアルセルタスがーーまるでここに来慣れているようにーー点在している。
 そればかりか、納品ボックスに卵を納めると言う、とてもモンスターとは思えない行動までしているのだ。

「ギシャゥー……」

 アルセルタスは卵を納品ボックスに収納すると、一息つくように中足で頭(?)を拭っている。
 そして……

「!」

 カトリアの目と、アルセルタスの複眼が合った。
 カトリアは手に掛けているだけだった繚乱の煌竜戟を抜き放ち、アルセルタスと対峙する。

「ギシャァッ!?ギシャッ、ギシャシャシャ……」

 対するアルセルタスはカトリアの存在に気づくと、何故か威嚇ではなく、酷く驚いたように後ずさる。
 ベースキャンプに侵入してくるような個体だ。
 カトリアは排除しようと身構えるが、どうにもアルセルタスの様子がおかしい。
 まるで、隠し事がバレた人間のような……

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.305 )
  • 日時: 2016/03/14 09:35
  • 名前: 一方通行 (ID: xoGi9NIo)

目が、目がァァァァ!!

モンスターハンター〜狩人としての責任〜

第五話 日常

目が覚めると、そこはギルドの病院の病室のベットの上だった。
「……ん」
目を開ける。するとすぐ右に見慣れた姿があった。
「……はっ!?起きた!!」
ウトウトしていたその人は目が覚めたサグを見るなり飛びかかってきた。
その人――――――彼女はシズ。
「よかったぁぁぁぁぁぁ!!」
サグの体に抱き着くシズ。
「ちょっ!?待て考えなおs」
言いかけた途端、言葉が途切れた。
理由は簡単。

彼女の豊満な胸が、サグの体の腰当たりに当たっているからである。
その行為によって、鼻血が出たからだ。

慌てて鼻を隠す。これで見られたら終わる。
「どうしたの?顔赤いよ?」
「赤いよ?じゃねぇよ!!」
「……はっ!!もしかして!!」
(そうそうその調子でどいて――――――)
「熱があるの!?」
一瞬、思考回路が完全に凍結した。
「ほら、手どけて?」
そして我を取り戻す。
(どけてじゃない―――――!!)
ほぼシズが馬乗りになる格好でいることが余計に鼻血を出させる。
手で必死に隠すもあっさりとどけられる。
五秒くらいの静寂があった。
そして、
「………ここ見て興奮しちゃった?」
わざとらしく上目遣いになるシズ。
(オワタ…)
と、そこでサグは気づいた。
シズの後ろに、もう一人顔をのぞかせている。
そしてそれが誰なのか、すぐに分かった。
「姉さん……そして何故笑顔でプルプル震えているんですかぁわぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」
いつの間にか横に来ていた。そして殴られた。
真夜中のギルドの病院に、悲鳴が響いた。

続く

あとがき

皆さんどうも、作者です。
日常、ということをなるべくイメージした巻です。どうだったでしょうか。
非日常だよね、全く。
ということでこれからネタ満載の話を書いていきたいなー、とか思っています。

それでは今回はこんなところで。目を通していただければ幸いです。このスレを立ててくれた翼の勇者さんには感謝を。
では。

次のセリフは……爆発しろこの野郎、だ!!

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.306 )
  • 日時: 2016/03/16 06:40
  • 名前: kazuhira (ID: L7ALTwt9)

>>302
お教えいただきありがとうございます!

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.307 )
  • 日時: 2016/03/16 06:56
  • 名前: kazuhira (ID: L7ALTwt9)

クセモノ狩猟団
2話 白黒テーブルマナー U





「せいやぁッ!!」
 満を持して――鋭い気合いと共に、圧倒的な重量と限界まで溜め込んだパワーでもって振り下ろされる大剣=オオアギト――永らく使い込まれているとわかる年季の入った表面/竜の顎を思わせる無骨で力強いシルエット――その強烈無比な一撃が、正面衝突目前にまで迫ったハプルボッカの鼻面に叩き込まれた。
 悲鳴を上げ仰け反るハプルボッカ――弓使いのそれとは天と地ほども差のある途方もないダメージに耐えかね転倒/まな板の上のサシミウオもかくやと言わんばかりにもがく。
 見事と言う他ないカウンター攻撃を成し遂げた大剣使い――隙を晒すハプルボッカには目もくれず、倒れたままの弓使いに肩を叩いて呼びかけた。
「おい、しっかりしろ」
 何度か叩き揺する――小さな呻き声/ナルガキャップの隙間で群青の双眸が数回瞬く――無事に意識を取り戻した弓使い。
「……ッ、今……なん……?」
「構えろ、そろそろ来るぞ」
 自分の身に何が起こったのか理解が及ばず混乱する弓使いを大剣使い急かす――弓使いが立ち上がると同時にハプルボッカも打撃から復帰。
 そのまま反撃してくる――かと思いきや這う這うの体で撤退=エラをしまい足を引きずってエリア3の方面へ逃走。
「オアシスの方に行った……みたいだな?」
「ということは、討伐まであと一歩ってところだな。よーしよーし」
 砂の中に消えていった背を見送る大剣使い+弓使い=無理に深追いせず――エリア3がハプルボッカの休眠ポイントであることは把握済み。
「……めっちゃ体痛てぇ」
「そりゃぁ、あれだけ豪快に吹き飛ばされればな。今のうちにしっかり傷を癒しておけ」
「うい。で、どーするよ。爆弾で寝起きドッキリと洒落込むべき?」
 そう大剣使いに問うと、弓使いはポーチから応急薬を取り出し喉に流し込んだ。
「釣り上げでも寝込み奇襲でも、お前さんの好きにするといいさ」あくまでも弓使いに主導権を握らせる/2個目の応急薬を取り出す相方を気遣う。「いけそうか?」
「まあ、大丈夫っしょ。多分」弓使い=楽観的でありながら自信なさげ/また応急薬を嚥下/神妙なトーンになる声。「奇襲でいくわ。正直、あんな突進の正面に立って釣り上げる度胸はねーし」
「ははっ、四天王を下した英雄様とは思えん言葉だ」
 大剣使いが嫌味なく笑う――肩を竦める弓使い。
「あれはたまたま運が良かっただけだって」
 蜃気楼が揺らめく――砂原に打ち上げられたはずのガレオスはいつの間にか姿を消していた。
「そろそろ寝た頃合いだろうな」
「あーもー怖ぇよマジ帰りてーわ……」
「あと少しだ、頑張れよ」
 弱音/励まし――決着をつけるため、2人は熱い砂を踏み締め歩いた。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.308 )
  • 日時: 2016/03/16 07:00
  • 名前: kazuhira (ID: L7ALTwt9)

クセモノ狩猟団
3話 白黒テーブルマナー V





 洞窟であるが故に砂漠の日差しが届かず、加えて数少ない水場のひとつがあり小規模なオアシスを形成するエリア3――その水辺=砂から上半身のみを出して横たわり眠るハプルボッカ+ヤオザミ数匹。
「うわ、ヤオザミ……」
 弓使い=心底嫌そうに。
 大型モンスターと交戦する際に小型モンスターが介入してくると何かと厄介――特に防具の仕様上防御力では剣士に劣るガンナーにとって、致命的打撃を被る元となりかねない脅威でもある。
 ということを先程身をもって思い知らされたばかりの彼の心理としては、もうなんというかヤオザミの方からさっさと自主的にご退場いただきたい気分――しかしそんな彼の気持ちなど露ほども知らぬヤオザミたち=ハサミで地面をつついてのんびり食事。
 大剣使いはまたもや傍観――と思いきや「ザザミソもーらいっ」と無造作にヤオザミへ駆け寄り抜刀斬り一閃/ズドンと重量感のある音と共に力尽きるヤオザミ。
「バッカ、起きたらどーすんだよ!」
 小声で責める弓使い=せっかく眠ったハプルボッカが音に気付いて起きやしないかヒヤヒヤ。
「そうそう簡単には起きんさ」あっけらかんと返す大剣使い――削ぎ取りナイフを動かす手は止めず。「ほら、ヤオザミなら俺が掃除しておくから、今のうちに爆弾を置いてこい」
「お、おう……」
 マイペースな大剣使いに促され仕方なく、おっかなびっくりハプルボッカへ近付く/頭部付近にこの上なく慎重な手つきで大タル爆弾Gを2個設置/速やかに離脱。
 ヤオザミの駆逐とザザミソ収集を終えた大剣使いも弓使いのいる地点へと移動。
 準備は整った――矢をつがえる/弦を引き絞る/大タル爆弾Gに狙いを定め――放った。
 鏃が突き刺さった瞬間に大タル爆弾Gが炸裂/もうひとつの爆弾も誘爆――凄まじい轟音がオアシスにこだまし、強烈な衝撃が甲殻を砕き、紅い爆炎が皮膚を焼いた。
 寝込みを襲われたことに驚き起きるハプルボッカ――先のハンター2人の仕業とわかるや威嚇を開始=臨戦態勢へ移行。
 弓使い――接撃ビンを弓に装填。
 大剣使い――ポーチから取り出した怪力の種を一呑み。
「見てるだけじゃなかったのかよ」
「さすがに見学ばかりじゃ飽きてきたからな。さ、早いとこ終わらせよう」
 エリア7に比べ圧倒的に狭く閉塞感のある空間――下手に立ち回るとあっという間に窮地に追い詰められかねない環境で最終ラウンドが開幕した。
 先に動いたのは大剣使い――地を蹴り、ハプルボッカへと一直線に距離を詰める。
 対するハプルボッカ――正面から走り来るハンターを迎え撃つべく大きく息を吸い込む/砂吐きブレス――あっさりかわされる。
 弓使いがほぼ真上に矢を発射――ハプルボッカの頭上から無数の矢が雨のごとく降り注ぐ――ブレスの範囲外からでも届くほどの長距離射撃=曲射。
難なくブレスを回避し側面へ回り込んだ 大剣使い――矢の雨が降り終わった直後に踏み込み抜刀斬り/次いで横殴り――ハプルボッカが首を捻じって噛みつきを繰り出すも、その遥か以前に素早く納刀/離脱していたため空振りに終わる。
 ハプルボッカが大剣使いに気を取られている隙に弓使いが接近――連射弓の威力を最も引き出す適正距離から射撃=3連射――全て命中。
 ハプルボッカの関心が弓使いへ――そのまま突進攻撃。
 何度見ても慣れない迫力に一瞬硬直するも危なげなく回避――せっせとシビレ罠を仕掛ける大剣使いを視認/Uターンしてきたハプルボッカに追われる形で罠へと走る=誘導――大剣使いが罠の設置完了=地面に展開/弓使いが走り抜けたのち、大口を開けたまま何も知らずに罠を踏み抜くハプルボッカ。
 悲鳴/硬直――シビレ罠が発する雷光虫の電気が、ハプルボッカの全身に作用し強力な拘束力を発揮――そしてここぞとばかりに叩き込まれる大技×2
 大剣使い――オオアギトで火花を立てながら地面を擦る/そのまま振り上げる/斬撃と共に衝撃波を叩きつける=大剣専用狩技〈地衝斬〉。
 弓使い――2本の矢を立て続けに速射/最後にありったけの矢を限界までつがえ射つ――弓専用狩技〈トリニティレイヴン〉――束になった矢が風を裂いて一直線に飛んでいき――ハプルボッカの頭蓋へ深々と突き刺さった。
 甲高い断末魔――ひとつの生命がこの世から引き離される音/あるいは、弱肉強食の世界で生を勝ち取ることができなかった敗者の号哭。
 尾を引いたそれもやがて収束――小さなオアシスは元の静寂を取り戻し、群青に黄が混じる色鮮やかな腹も露に絶命したハプルボッカの亡骸が新たな景観の一部として加わった。
「っかぁ〜……やっと終わった……」
 その場でドサリとへたり込む弓使い=安堵と疲労が混濁した声+表情。
「お疲れさん」
 短くも温かな労いの言葉――大剣使いが片手を差し出す。
「削ぎ取り、しなくていいのか?」
「あー、そうだった……」
 差し出された手を掴む――よっこらせ、と年寄り臭さの否めない掛け声と共に腰を上げた弓使いは、ナイフを手にいそいそと削ぎ取りを開始――甲殻を3枚ほど頂戴/残りは自然へ還元。
 そして、ハンターという職に就いてから一度たりとも欠かしたことのない習慣=偉大なる生命へ対する礼儀と畏敬をもって――黙祷。
 一連の行為を静かに見守る大剣使い――やがて黙祷を終えた弓使いは、亡骸に背を向け「うっし、帰ろうぜ」と大剣使いに帰還の意を告げた。
「ああ。そうだ、お前さんの頑張りに敬意を表して、帰ったら一杯奢ってやろう」
「マジで? いいのか?」
「ああ、好きなだけ飲んでいいぞ」
「おっ、言ったな? スッカラカンに なって泣いても知らねーぞ?」
 弓使い――本気か軽口か判別不能な言=ニヤリ。
「あっはっは、仮にも上位ハンターの財布を舐めてもらっちゃぁ困るな」
 大剣使い――鷹揚たる余裕の笑み。
 風で砂埃が舞う砂漠――潜口竜との戦いを制した白と黒のハンター2人は、狩りの余韻と充足感とを抱えながら、共に同じ帰路についたのだった。





あとがき:2話を執筆していたらいつの間にか3000字を超えてしまっていたため今回はちょっと短めに分割して連稿させていただきました。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.309 )
  • 日時: 2016/03/16 09:49
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: ru6k8wZb)

 モンスターハンター 〜星屑の瞬き〜

 三十章 孤島の夜鳥

 シルバの提案に、エールはキョトンとしてから、すぐに笑顔で答えた。

「いいですね。シルバ様さえ良ければ、私はどこへだってついていきます」

「それは大袈裟な気もするけどな。ユニ、いいよな?」

 一応、このドンドルマ行きの先導にも訊いておく。

「うんっ、いいよ♪」

 ユニも問題なし。
 そうと決まれば早速狩りに、と言いたいがひとまずは食事を済ませてからにした。



 食後に、シルバ、エール、ユニの三人は、現在発注されている依頼を見通す。
 ちなみに、シルバはここでのハンター登録を行った際、ハンターランクは1と定められた。ユニも1だが、エールのみが2であった。
 一般的に、ハンターランクをひとつ挙げるのに5年は掛かるとされており、そう言った点ではエールはハンターとして才能があるのだと、受付嬢は称賛している。
 依頼書の束には、さすがドンドルマと言うべきか、多種多様な依頼状が並ぶ。
 ドスギアノス、クルペッコ、チャナガブル、ベリオロス……など、おおよそ十年前までは扱われていなかったモンスターもドンドルマで受けれるようとなっている。

「村じゃ見たことのないモンスターばっかりだな」

 シルバは早くも目移りさせている。
 ユニも同じらしく、興味深そうに依頼状に描かれているモンスターの絵を見ている。
 とは言え、このままではらちが明かないので、エールは受付嬢に問い質した。

「私達が受けれる中で、緊急性の高い依頼はどれでしょうか?」

「うーん、どれも急ぎが必要なものでは無いのだけど、そうねぇ……」

 下位を担当する受付嬢は、パラパラと依頼書の束をめくり、その内の一枚を引っ張り出す。
 依頼状には、青黒いフクロウのようなモンスターが描かれている。

「強いてなら、これかしらね」

 それに視線を向ける三人。
 
「夜鳥、ホロロホルル?」

「私もこれは初めて見ます」

 シルバは首をかしげ、エールはそのホロロホルルと言うらしいモンスターの絵を見詰める。
 唯一、ユニが思い出すように呟いた。

「ホロロホルル……確か古代林にもそんなモンスターがいたような」

「ユニ、何か知ってるのか?」

 シルバの問い掛けには、ユニは首を傾けるだけ。

「んー、私もあんまり知らないけど、龍歴院の観測記録だと……」

 ユニはホロロホルルについて可能な限り話す。

 夜鳥ホロロホルル。
 近年、古代林や孤島、原生林で発見されている鳥竜種の大型モンスター。
 フクロウに似た外観を持ち、主に夜行性だが昼間での活動も多い。
 非常に首が柔軟で、背を向けた状態から180度後方まで曲がり、その姿は一見の価値がある。
 催眠性の音波を放つと言った行動も観測されているが、際立って不明な点は、鱗粉である。
 実際にホロロホルルと交戦し、鱗粉を吸引したハンターの証言によれば「離れようとすれば何故かホロロホルルに向かって走ってしまう」「右へ動いたはずが気がつけば左に動いている」らしく、恐らく前後左右の不覚だと思われる。
 剥ぎ取った羽根は美しく、舞踏会等で着用する正装等に需要がある。

「……って感じかな?」

 ユニが説明を終えると、シルバは眉をしかめた。

「催眠性の音波に、前後左右の不覚を引き起こす鱗粉か……厄介そうな相手だな」

 受付嬢が三人にこの依頼状を差し出した理由を答える。

「まだ狩猟が確認された個体も少なくてね、情報収集もよろしくってこと」

「そう言うことですか……」

 エールが苦笑する。
 
「これだから人の本音って聞きたくないよねぇ」

 ユニも露骨に溜め息をつく。
 二人の反応を窺ってから、シルバは確認する。

「じゃあ、このホロロホルル狩猟の依頼を受けるってことでいいか?」

「構いませんよ」

「オッケーオッケー」

 ホロロホルル一頭の狩猟の依頼状の半分が切られ、その半券を受け取るシルバ。





 孤島行きの飛行船に乗り込んだ三人は、円になって座り込み、互いのことを話し合っていた。
 
「ユクモ村って、温泉が有名な村なんでしょ?」

「はい。世界的に有名らしくて、温泉目的で他の大陸から訪れる方も珍しく無いんです」

「そんな村に住んでるなんて羨ましいなぁ。寒くなってきたら、温泉旅行で行こうかな」

 と言っても、実際に話しているのはエールとユニだけだったりする。
 二人とも友好的な性格で、特にユニがアプローチを掛けることですぐに仲良くなったわけだ。
 シルバはそんな二人の間にいるものの、なかなか話に入れないでいた。
 間柄が険悪であるよりは良好な方が良いに決まっているが、彼としてはちょっと面白くない。
 せっかくエールと再会できたのだから、もっと彼女と話したいと思うのが本音だが、ユニも話しているエールの楽しそうな表情を盗み見て、「まぁいいか」と思ってしまう。
 思えば、ココット村から旅立ってから、ずいぶん遠いところまで来たものだ。
 飛行船から見下ろすからわかる、世界の大きさ。

「(俺は、この世界のどこまで行けるんだろう)」

 ふと、気の遠くなるようなことを想像した。
 行こうと思えば、どこへでも行けるだろう。
 生きている内に全てを知るのは不可能だ。
 それでも、人は世界を知ることをやめない。
 何がそうさせるのか。

 その理由が、少しだけ分かった気がする。
 ココットの村長は、間接的にこのことを教えたかったのかも知れない。
 そんな自分の小ささを悔しく思いつつ、二人の談笑を聞いていた。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.310 )
  • 日時: 2016/03/16 13:53
  • 名前: 一方通行 (ID: nIEZB5Oc)

やべェよ!!

モンスターハンター〜狩人としての責任〜

第五話 日常2

「痛てぇ……」
サラに思いっきり殴られた頬が痛む。
「明らかに不純だよねさっきの行為」
サラがシズに向かって笑顔で問いかける。
「だって……う……」
小さく呻くシズ。
確かにさっきのは一歩踏み間違えたら大変な事態だった。
が、そこで意外な行動に出るサラ。
「…胸なら私のがあるでしょ」
「は」
時化た顔に一言添えて言い放つサグ。
「なっ…何その顔は!!」
サラが怒った。失礼だがこれはこれで珍しい。
「だったら今証明してあげるっ…」
「ちょっ…」
サグが何か言う前にサラが動いた。
サグが横になっているベットの上に乗ってきたのだ。
「なっ!?」
「んふふー、あんな可愛くないことしたからいけないのよ」
サラが自分の胸をサグの顔に押し付けた。
「ほれほれー、何か言ってみなさいよー」
「分かった」
挑発に真面目に乗るサグ。
パリ、と雷が走る音がした。
サラが恐る恐る視線を右下に移す。
そこには雷を纏い握られた拳があった。
それを軽くサラの頭に振り落とす。
軽く、とは言いつつも並の人間だったら少し吹っ飛ばされるぐらいの強さだ。
「へぶっ!?」
思わず頭を抱えてうずくまるサラ。
「ほらどけ」
「ううう…」
と、起き上がったところでなんとサラが同時に動く。
バランスが崩れる。
「おわっ!?」
「きゃあ!?」
二人とも床に倒れこむ。
そこで気づく。倒れこむ時に両手を前に出したのはいいとして(だが左腕は骨に少しヒビがある)、
問題はその手の行き先だ。
普通なら堅い感触が手に伝わるはずだが、そこで異変に気付くサグ。
なんか柔らかい。力を入れてみる。と、むにゅっとした感触があると同時に変な声がした。
「ひゃうっ!?」
そう、これは…

シズの胸である。
それも今はインナーなので。

「ひゃっ!?んっ…あっ…だめっ…」
「あ」
後ろから殺気がした。
「何でございましょうか?」
笑顔で振り返ったが、すごい勢いでビンタされた。

続く

あとがき

おはこんばんは、一方通行です
第五話2です。相変わらずのヤツですね。

早くも第六話のことなんですが、なかなか敵が思い浮かばない、とか思ってたら最初のアイツがいました。どちらさまでしょうかね。

このスレを立てて下さった翼の勇者さんには感謝を。まだミスもあると思いますが改めてよろしくお願いいたします。
それでは今回はこの辺りで。また見ていただければ幸いです。

このリア充め

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.311 )
  • 日時: 2016/03/17 17:21
  • 名前: merito ◆sZvzqnerxc (ID: QkBcZ9yp)

今日からここで小説を書かせていただきますめりとです
ネタ方面に行くと思われます
名無しのパワー氏と関係があり、ここの事を聞いてやって来ました
宜しくお願いします!

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.312 )
  • 日時: 2016/03/28 21:11
  • 名前: merito ◆sZvzqnerxc (ID: CvQ4EkxL)

~三流茶番録~
一章 落下
ボル村には大して有名でもない三流ハンター、めりとがいる。ちなみにレウスX一式、骨(太刀)である。
彼は今日もクエストに行く。
今回の目的は、古代林でのドスマッカォの狩猟である。
めりと「ドスマッカォとかwwwwただのバッタやんけwwwG級ハンターの俺が負ける訳ねぇwww」
と、あからさまなフラグを建てながら古代林に到着。
~5分後~
めりと「迷子なうwww」
     ~20分後~
めりと「いねぇ....」
     ~15分後~
めりと「見っけたwwwこれで勝つるwwwゼェゼェ」
残り時間10分でドスマッカォを見つけためりと。
ちなみにここはエリア8である
残り10分の中でドスマッカォとの激闘()がはじまった!
    ~ 謎のノイズが入った~
?「さあめりと選手、華麗に狩技を決めて行くゥ」
?2「しかし、それは狩人のオアシスだァァ!」
?「これにはドスマッカォも困惑!」
?「さあ残り時間も後わずか!そろそろ決めていただきたいですねー」
   ~実況者は帰った~
若干押されつつも攻撃を続けるめりと。あと一撃でも与えれば足を引きずる。
だがしかし、ここでこの回のタイトルを思い出してほしい
そう「落下」。
この残り時間、エリア8の崖。
おっと?めりと崖に追い詰められていくぞ?(煽り)残り1:30
ドスマッカォ「お前は最後に殺すと約束したな」
めりと「ちょ、まて、そんな約束してない」
ドスマッカォ「あ れ は 嘘 だ」
めりと「ウワァァァアアァァアァァァ!」残り0:30
無様にもエリア9に落下した
だがまだ間に合う時間だ(実際には...ね?)
めりと「あのやろおぉぉ!」
しかぁし、不運なことにリノプロスが突進してきたああああ!残り0:15
めりと「ふざけんなぁぁぁぁぁあ!」
残念、それが現実なのである
そして...時間切れ。ここまでダサいハンターが居ただろうか。彼は生涯
「下位ドスマッカォで時間切れになったG級ハンター」
の汚名を背負って行けていかなければ行けない
めりと「死にたい...」

一章 落下 完

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.313 )
  • 日時: 2016/03/19 09:29
  • 名前: 片手拳X (ID: lteA7DPi)

遅ればせながらクロス買ったので来てみました^^;

MH4版で酷い小説を書いてた片手拳です(え
初めましての方は初めまして、お久しぶりの方はお久しぶりです(^ー^)ノ

でも今回はいち読者として訪れただけで、連載再開及び新規小説連載は致しません、申し訳ございませんm(__)m

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.314 )
  • 日時: 2016/03/20 15:44
  • 名前: 一方通行 (ID: NkTzwH0d)

今回も少し短い複線編、あれ、対をなすもの5が無い…

モンスターハンター〜狩人としての責任〜

第五話3 動き出したもの

夜、孤島エリアにて。カキアが倒れた場所。
掠れつつある視界に何者かが移った。
女だろうか、見た目は十五、六といったところか。
(なんだコイツ……)
「何者かな、って思っているね?」
「なッ……ガバァッ!?」
「喋んない方がいいよ?」
黒く長い髪を揺らしながら言う。
「…どう…す……る…つもり……だ……」
「簡単だよ」
あっさりと断言した。
 ....
「あの少年に復習をする、ってところかな」

一方その頃、古代林では咆哮が響き渡っていた。
その長く鋭い尻尾を地面に打ち付け、尻尾を研いでいた。
斬竜ディノバルド。彼も恨みを持っていた。

続く

あとがき

手身近にすませます。
まず対をなすもの5について。
もしかすると何かしらのミスで消えてしまったのかもしれませんが、少し短く説明します。
まずあの後(対をなすもの4)、カキアはシズ達のもとへ向かい、シズを人質に取りました。
その後すぐにサグが追いつき激高、そしたらカキアはメテオをシズに落として挑発。さらに逆上。
謎の膨大な雷を纏いカキアのもとへ一気に間合いを詰め思わずカキアはシズを離す。
そこへ顔面へ殴りを入れ(た気がします)て、さらに倒れたところに雷を落としカキアの左腕を切断。
そのまま咆哮し滅多打ちにした、という記憶が。

まぁミスは誰にでもあります。気にせず行きましょう。

さて、今回はこのあたりで。このスレを立てて下さった翼の勇者さんには感謝を。
まだミスも目立つと思う(のかな?)のですが、温かい目で見ていただければ幸いです。
では。

紅龍が進化したら4Gの……

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.315 )
  • 日時: 2016/03/23 15:04
  • 名前: kazuhira (ID: SVq73axO)

クセモノ狩猟
4話 狩人デイ・オフ T





 山脈の陰から顔を出した柔らかい陽光が、緑豊かなベルナ村に本格的な朝の訪れを告げていた。
 起床したばかりの寝ぼけた子供/早くから起きていたムーファ飼い/開店作業に追われる武具屋のアイルー――全ての村人に等しく降り注ぐ日の光は、とある一軒家の窓にも例外なく射し、室内をほんのり照らす。
 飾り気のない石造りの素朴な内装――最低限の家具/炊事設備/天井でゆっくり回るファン/部屋の一画にまとめられた武具の数々=ガンナー仕様のナルガシリーズ防具一式+ソニックボウを始めとする幾張もの弓。
 窯の火にかけられた小さな鍋――その中身=ムーファの乳で煮込んだ薬草入りオートミール。
 ポコポコと小さく沸き立つそれを玉杓子で撹拌する男――黒檀色の髪/群青色の双眸=左目に走る傷痕/童顔隠しのための顎髭/男性にしては比較的しなやかな体躯/差し色に朱が多用された服装=ユクモ風――つい先日ハプルボッカから物の見事に吹っ飛ばされた“ベルナ村の英雄”こと、龍歴院所属のハンター――その名をカズナリという。
 体に残るわずかな倦怠感=昨晩大量に摂取した酒類の影響/だがさして気になるほどではない。
 昨日は久しぶりによく飲んだなぁ――奢り主の財布に遠慮容赦なく酒瓶を10本空けたことを回想――他人の金で飲む酒ほど美味いモンはない。
 そうこうしているうちにオートミールが本格的な沸騰を開始――ミトンを手に装着し火から鍋を下ろす/オートミールを器に移す。
 2つの皿をオートミールで満たし終え――未だ起きる気配のない相方を呼びに戻る。
「ヒューゴ起きろー。朝だぞー」
 自身が寝ていたベッドの隣――ムーファの毛をたっぷり詰めたマットレスを床に敷いただけの簡易ベッドを陣取る毛布団子を揺すって声を掛ける。
 すると苦悶の呻きと共に毛布から姿を現す男――朽葉色の髪×ベリーショート/覇気を失った暗灰色の瞳/本来は無骨で精悍な顔つき=今は死を間近に臨む病人のよう/インナーを纏っただけの分厚く逞しいガタイ――が、産まれたてのケルビよろしく弱々しさ全開で起床。
 その傍に無造作に置かれた武具=キリンSシリーズ+オオアギト――先日、弓使い=カズナリと共に砂漠へ赴いていた大剣使いのもの。
「おはよう」
「……おう、おはようさん」
 大剣使い=ヒューゴは掠れた声で挨拶を返すと、額を押さえて再び呻きだした。
「うぐっ……頭が割れそうだ……誰だ、俺の頭をハンマーでぶん殴っているのは……」
「完全に二日酔いしてんな。大丈夫か?」
「大丈夫なわけあるか……くそっ、もうお前さんと酒は飲まんぞ」
 カズナリを睨むヒューゴ――忌々しげ/弱々しげ。
「悪かったよ。や、まさかあんな早く潰れるとは思わなくてさぁ」
「お前さんが強すぎるんだよ……ああ、ちくしょう。本当にスッカラカンの一文無しになってしまった……」
「だから悪かったって」二日酔いでげっそりと青い顔をしながら嘆く相方に少なからず本心で謝罪/気遣い。「朝メシできたけど、食えるか?」
「ああ、もらおう」
 カズナリによって運ばれてくる湯気の立つオートミール×2――そのまま簡易ベッドの上で2人並んでの朝食。
「はぁ〜、隣にいるのが可愛い女の子だったら最高なんだけどな」
「奇遇だな。俺も今お前さんとまったく同じ気持ちでいる」
 オートミールを胃袋へと投下する作業の合間にささやかな軽口の応酬――男性ハンターの食欲が為せる技か、ものの数分で器が空に。
 朝食を終え、慣れた手つきで食器と調理器具を片付けたカズナリ――上着を羽織る=外出準備。
「オレちょっと出掛けてくるわ。昼には帰ってくるとは思うけど、何かあったらルームサービス通してオトモを呼んでくれ」
「わかった」
 そう言うと、まるで日光を避けるかのように再び毛布の中へとのそのそ引っ込んでいくヒューゴ――そんな彼に背を向け、朝日の眩しい屋外へ出て行った。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.316 )
  • 日時: 2016/03/23 15:53
  • 名前: kazuhira (ID: byMTlkJA)

クセモノ狩猟団
5話 狩人デイ・オフ U





 欠伸混じりに業務を始める村の受付嬢と村長に軽く挨拶をして、目指すはとある人物の自宅――小さな一軒家/柵に囲まれた敷地/その中でのんびりと草を食む幾頭ものムーファたち。
 更にその中に混じってムーファを撫でている男――こちらに気付いて嬉しそうに寄ってきた。
「よう。久しぶりだな、英雄殿」
 溌剌とした少年のような笑顔――この辺りでは珍しい生粋の黒髪/橄欖色の虹彩/30代にしてはやけに若々しく凛々しい顔立ち=村の奥様方の間で密かに人気/村のムーファ飼いがよく用いる作業着。
「リーベルさんまで……やめてくれよ、その呼び方。オレは英雄なんて柄じゃねえって」
 カズナリ=渋い顔――すっかり村中に浸透してしまった仰々しい渾名に辟易――「まだ下位ハンターなんだからハードル上げないでくれ」と言いたいところだが村の人々の好意と尊敬を無下にするのも憚られ結局主張できず終いに。
 だがしかしリーベルと呼ばれた男は笑顔でカズナリの肩をバンバン叩く/彼の謙遜を意に介さず称賛。
「何言ってんだ。あの斬竜を単身討ち取ったんだ、ちょっとは誇らしくしてもいいんだぜ?」
「リーベルさん痛い痛い」
「おっと、すまんすまん。しっかし、最近ご無沙汰じゃねえか。なんだ、俺より優秀な師匠でも見つかったのか? ちょっと寂しいぞー」
 柵に肘をつきからかうような茶目っ気満載のニヤつき顔――カズナリ=小さく手を振って否定の意思表示。
「そんなんじゃねーって。集会所の方のクエストも受注していて、それで最近ちょっと忙しかったんだよ」
「はー、なるほど。頑張ってんなぁ……っとぉ、立ち話で忘れるところだった。今日は納屋の片付けをしてもらうんだったな」軽々と柵を飛び越え歩き出す。「こっちだ」
 リーベルの一歩後ろを追随――家屋の裏手に位置する木造納屋へ。
 中に入ると雑然を極めた空間の歓待――埃まみれの棚/錆びたピッチフォーク/持ち手の朽ちた荷車/擦り切れたロープ/その他破損したり永らく使用された痕跡のない道具の数々――思わず某伝説に登場する、倒した獲物の亡骸を戦利品として持ち帰るとされているあの龍のねぐらを連想。
「うわ、汚ねっ」
「いやぁ、オジサン片付け下手なもんで……」
 身も蓋もない素直すぎるカズナリの言葉に頭を掻くリーベル=苦笑い。
「片付け下手ってレベルじゃねーよ。つか、片付けっつってもオレの独断でやっていいのか?」
「あー……まぁ、明らかにボロくなってる道具なんかは捨ててくれていいし、配置なんかもお前に任せるわ。どうしていいかわからん物があったら、表の方で毛刈りをしているから聞いてくれ」
 あまりに大雑把な注文――如何にも片付け下手な人間らしい緩さ/適当さ――片付けを自分が引き受けていなければもっと酷い有様へと成り果てていたのではなかろうかと危惧の念が浮かぶ。
「んじゃ、好きに片付けさせてもらうけど、文句言わないでくれよ?」
「オフの日にわざわざ来てもらってんだ。俺の方こそ文句を言われる側さ。それじゃあ、頼んだぞ」
 そう言うと、リーベルはムーファ飼いの職務を果たすため納屋を出て行った。
 独り残されたカズナリ――とりあえずその辺に落ちていた、持ち主の性格的にほとんど使用されないまま放ったらかしにされていたのであろうホウキを手に取る/散乱した物品を睥睨――この乱雑な空間をどこから始末してやろうかと思案した。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.317 )
  • 日時: 2016/03/24 09:11
  • 名前: merito ◆sZvzqnerxc (ID: 57XzwOuM)

※フロンティアの内容が入ります。知らない方すいません!
~三流茶番録~ 2章 「F」
あのめりとはボル村を一旦離れ、旅に出た。
そしてたどり着いた場所はメゼポルタというあまり周囲の村などには知れ渡っていないが、大人数のハンターが集う町である。
この町では他の地方にいないモンスターが多種居たり、独自の武器、「穿龍棍」というものがある
詳しい説明は省くが、穿龍棍は扱いがとても難しく、腕前の高いハンター、G級ハンターにしか扱えないようになっている。めりとはG級ハンターなので割と早く穿龍棍(以下、棍)を入手した。
ただいま、専用の装備り整えている。結果このような装備になった(実話)
武器 カドゥケウスLv18(最大50、ネカフェ武器)
頭 サルタGP
胴 ヴァイスGF (GXにしたかった)
腕 ヴァイスGF
腰 ヴァイスG (せめてGF行きたかった)
足 雅孔GF (GXにはしない)
防御1477 攻撃680 属性 光(火、雷)200 麻痺50 切れ味[ 黄 ][ 白 ]
スキル ブチギレ(真根性、火事場+2) 豪放+3(超高級耳栓、耐震、龍風圧無効)一閃+1(会心)剛撃+1
見切り+1
他にも特殊効果があったりするが、スルー
さて、この装備で挑むのがG級エスピナス希少種。ヴァイス装備を強化する為だ。
めりと「根性札グレート、回復薬グレート、砥石、大激運の御守り、よし行くか」
めりと「婆さん、秘伝飯くれ。」
G級受付「今日は何のクエストに逝くの?G級は危険なモンスターばっかりだから準備はしっかりね。話しはここはまで。さ、さっさとクエスト選んで」
めりと「白ナス行くぜええw」
G級受付(以下、G)「難易度はそのままで、ハードコアで行くのね?ハッその装備じゃ溶けるわよ?」
めりと「俺には元気のみなもと(ダメージ7割カット)があるからw」
G「ハイハイ、頑張ってね」
そしてめりとはクエストに出発した。
NPCと共に(NPCシステムについては省略)
めりと「あいつ寝てやがるぜww不意討ちじゃw」
めりとが数発殴り、白ナスを叩き起こした。
実はもう何度もこのクエ行ってて疲れていた。
めりと「飛んだ、ということはあの攻撃だな?よし」
白ナスは辺りを炎と毒まみれにし、中央で何かをしようとしている
めりと「今だ!殴れ殴れーw」
しかし白ナスは怯まず、攻撃モーションに入った。
毒と炎のスリップダメージで既に瀕死のめりとに白ナスの攻撃がヒット!
根性札グレートで耐えたがまだ近くに炎がある。
距離を置き、体勢を整える。
しかし、そこに白ナスが大技を繰り出す!巨大な炎が上がりめりとは空高く舞う!
そこに白ナスが強烈なキックを入れる!めりとは倒れた。
一死。
脳裏にドスマッカォが浮かぶ。ここでまた失敗となれば更に悪評が増える。
負けたくないという意思がめりとを覚醒させた
めりと「うおおおおおおおおおおおおおお!!!」
めりと「貴様なんぞに、負けはしない!俺の棍てそれを証明してやる!」
めりとの動きは、丸で空を舞う鷹のようだった(現実での望み)
白ナスの怯んだ所に龍気穿撃が襲う!
討伐完了。
今までになく清々しかった。
帰還後、すぐに工房に行き防具の強化をしようとした。一応強化はできたが...
たったの1Lvしか強化できなかったw
なんと言う悲劇!(嘲笑)
めりとはその日、猟団長と猟団仲間の1人と話し合い気を紛らせた。


Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.318 )
  • 日時: 2016/03/24 09:14
  • 名前: merito ◆sZvzqnerxc (ID: 57XzwOuM)

何か微妙だった回かもしれない...
気になる点とか聞いてください
-全部やると面倒-

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