雑談掲示板

モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目!
  • 日時: 2016/03/10 17:06
  • 名前: 翼の勇車 (ID: qXrd4tL6)

MH4掲示板より続くモンハン小説スレ五代目です!
内容は題名の通り、この場所ではMHXに限らずモンハンの二次創作小説を書いてください! 勿論初めての方でも初代から書いてくださってる方でも大歓迎です!

過去シリーズリンク

初代
ttp://mh4g.com/bbs_talk/index.cgi?mode=view&no=49
二代目
ttp://mh4g.com/bbs_talk/index.cgi?mode=view&no=828
三代目
ttp://mh4g.com/bbs_talk/index.cgi?mode=view&no=977
四代目
ttp://mh4g-cap.net/bbs_talk/index.cgi?mode=view&no=18

書く時は必ず話数を記入してください。

本スレで作品を書いている、或いはこれから書こうと思っている方へ――ダブルサクライザー様より >>36

↓以下作品目次

―――――

◆クロスオーバー

〜やはり俺の行いは間違っていない〜(ダブルサクライザー様×翼の勇車)

目次>>279

―――――

◆ダブルサクライザー様の作品

○モンスターハンター 短編小説シリーズ

目次 >>280

○モンスターハンター 〜星屑の瞬き〜

目次 >>281

―――――

◆smash様の作品

○〜巨大都市バルバレ 発展までの過去〜シリーズ

目次 >>282

―――――

◆モンモン様の作品

○〜見つからないもの 探す者〜

目次 >>283

○本の中の旅人達

目次 >>284

―――――

◆創造神ゼウス様(vista様)の作品

○ユクモ村歴戦記シリーズ

目次>>285

―――――

◆EXTENDED様の作品

○世界を旅せし狩人〜狂竜病を滅ぼし者〜

目次 >>286

○もうひとつの物語

目次 >>287

―――――

◆翼の勇車(スレ主)の作品

○モンスター&ハンター

目次 >>288

―――――

◆ゆるふわ様の作品

目次 >>289

―――――

◆紅蓮丸様の作品

○~とあるハンターの狩人記録~

目次 >>290

―――――

◆一方通行様の作品

○モンスターハンター 〜狩人としての責任〜

目次 >>291

―――――

◆青空様の作品

○ハンター達の目的

目次 >>292

―――――

◆クルセイダー様の作品

○ハンターズアドベンチャー 〜エピソード クロス〜

目次 >>293

―――――

◆名無しのパワー様の作品

○モンスターハンター 〜猛者たち〜

目次 >>294

―――――

◆かにゃえ丸様の作品

○〜死に行く者の背中〜

目次 >>295

―――――

◆羽衣様の作品

○モンハンクロス 『爆殺厨と闘う騎士団』

目次 >>296

―――――

◆こんがり肉様の作品

○「 狩人の証」

目次 >>297

―――――

◆猫好き様の作品

○モンスターハンター 〜煉黒の燭〜

目次 >>298

―――――

更新>>299まで

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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.143 )
  • 日時: 2016/01/12 12:04
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: 3Cn2ybcW)

 モンスターハンター 〜星屑の瞬き〜

 五章 互いの背中

 朝の陽射しに照らされたココット村。
 小鳥のさえずりが聞こえ始める中、シルバは一度は目覚めかけたものの、あまりの心地好さに意識が浮上した瞬間二度寝に入ってしまった。
 その二度寝に入って少しが経ってからだった。

「シルバ様、朝ですよ。起きてください」

 小鳥のさえずりではない、もっと透き通るように綺麗な声がシルバの耳を撫でる。

「ん……、む、誰だぁ……?」

 シルバは眠い目を擦りながら上体を起こす。

「私です、エールですよ」

 目を擦ってようやく輪郭がハッキリしてきて、目の前で微笑みを浮かべる桜色の天使が、昨日自分が招き入れた居候だと言うことに気付く。

「あ、そうだったか……ふぁ……」

 いつまでも眠い分けにはいかない、とシルバは欠伸をしてから大きく伸びをする。

「ん、おはよう、エール」

「おはようございます、シルバ様。朝ごはんも出来ていますよ」

 居候が増えたディオーネ家の、朝が始まる。





 今朝の朝食は、ふっくらと炊き上げたココット米に、味噌汁、サシミウオの塩焼き、漬物と、いわゆる和食と言うスタイルだった。

「うわ……見たことない料理ばっかりだ」

 見慣れぬ料理に、シルバは思わず唸り、舌鼓を打った。

「私の村の朝ごはんの基本の形なんです。あ、もしシルバ様がいつも食べているような食事の方が良いのなら、作り直しますが……」

「……むしろ、こっちの方が好きになりそうだけど」

 つべこべは言わない。
 とにかく、いただきます。
 味の方はもちろん、言うまでもない。





 朝食を終えてから、シルバとエール、マリーは早速ベッキーの元で依頼を受けて狩り場へと出発した。
 今回の依頼は、ランポスの間引き。
 ライゼクスによってボスであるドスランポスが倒れたため、統制を失ったランポス達が迷走し、人里付近にも姿を現すようになったとの報告があったのだ。
 そのランポスの数を減らし、大人しくさせるのが今回の依頼の目的だ。
 無論、狩りすぎてはアプノトスが逆に増えすぎて野草が絶滅しかねなく、だからと言って控えすぎると依頼を通した意味がない。
 おおよそ、20匹前後も狩れば十分だとベッキーのアドバイスも受けており、少し長丁場になることも考慮して準備を整えている。

 森丘、エリア2。
 ランポスの群れが、侵入者に気付いて威嚇してくる。
 数は二頭。

「前に出る。援護頼む」

「はい!」

「お役目、果たしましょうニャ」

 シルバはツインダガーを、エールはユクモノ弓を、マリーはユクモネコ木刀をそれぞれ抜き放ってランポス達と対峙する。
 最初にシルバが突撃し、先鋒のランポスに向かって斬り込む。

「だあぁッ!」

 噛み付こうとしてきたランポスの口の中にツインダガーの切っ先を突っ込ませ、顎を引き裂く。
 全身ごと回転させてランポスの喉笛に肉迫するシルバだが、もう一頭のランポスがシルバの側面から攻撃を仕掛けようと鉤爪を振るおうとする。
 が、それがシルバに届くよりも先に、ランポスの横腹に二本の矢が突き刺さる。
 シルバの突撃に一歩遅れて距離を調整していた、エールの援護射撃だ。

「ガギャァッ!」

 ランポスの怒りの矛先はエールへと向けられ、今度は彼女に向き直って迫る。
 接近してくるにも関わらず、エールは二の矢をユクモノ弓の弦につがえる。
 何故なら、向かってくるランポスとエールの間に立ち塞がるのは、マリーだからだ。

「ニャァッ!」

 マリーは跳躍と共にユクモネコ木刀を振りかざし、ランポスの脳天を思いきりぶっ叩く。
 しなやかで丈夫なユクモの木の素材を活かした一振りだ。
 脳天に一太刀入れられ、ランポスは思わず怯み、その隙にエールから放たれた矢が、ランポスの首筋に突き刺さる。
 一方のシルバは絶えずランポスの正面を避け、側面より連撃を叩き込み、ランポスは大きく仰け反りながら力尽きる。
 両者のランポスの絶命を確認してから、シルバは一息着きながらツインダガーを仕舞う。

「よし……」

 早速ランポスの死骸を剥ぎ取り始めるシルバだが、彼はひとつ注意を忘れていた。
 剥ぎ取り行為と言うのは集中しなくてはうまく剥ぎ取れないまま、死骸が腐敗してしまう。
 そのため、無防備な背中を晒すことになるのだが、シルバはその前に周囲の安全を確認していなかった。

「ガアァッ!」

 高台の岩陰に潜んでいたランポスの一頭が、今が好機だと高台から飛び出し、シルバの背中を狙う。

「シルバ様後ろっ!」

「え!?」

 剥ぎ取り終えたシルバは、エールの声で跳ね返ったように後ろを振り向いた。
 既にその視界は、ランポスの牙が映っていた。

「うっ……!?」

 シルバは咄嗟に腕で顔を守ろうとするが、それより先に彼は横から突き飛ばされる。
 見えた瞬間は、ランポスが降り下ろした牙が、エールの身体を守るユクモノドウギを裂く光景だった。

「いっつ……!」

 エールは左の鎖骨辺りを噛み付かれ、ランポスの牙の尖端に赤い液体が滴った。

「お前ッ!」

 バッと立ち上がり、シルバはツインダガーを抜き放ちながら走り、血肉の破片を口にして狂喜するランポスの眼球に刃をねじ込み、中から喉を引き裂いた。
 絶命の確認もせず、シルバはエールに駆け寄る。

「エールっ、大丈夫か!?」

 エールは噛みつかれた部位を手で押さえ、苦しそうに作り笑みを浮かべた。

「だ、大丈夫です。これくらい、慣れて、ますから……それより、シルバ様の方は……」

「俺のことなんかいい、なんて無茶な庇い方するんだよ!?』

 あれで死んだかも知れないんだぞ、とシルバは責めるようにエールに怒鳴る。

「ディオーネ様、そこまでですニャ」

 怒鳴るシルバを止めるのはマリーだった。

「モンスターの攻撃に自ら身を晒すエール主も良くありませんがニャ、不注意だったアナタ様が責める理由はありませんニャ」

「っ……」

 確かにマリーの言う通りだ。
 安全を確認しなかったシルバが悪い。

「……ごめん」

「謝らないでください、シルバ様。これくらいは全然平気ですから」

 痛みが引いてきたのか、エールは表情を落ち着けて、姿勢も正す。

「さっ、ランポスはまだまだ狩らないといけませんし、いきましょう」

「あ、あぁ……」

 意気揚々と歩みだすエールの後に続くシルバ。
 何となく、彼女のハンターとしての在りように不安を抱きながらーーーーー。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.144 )
  • 日時: 2016/01/12 14:51
  • 名前: モンモン (ID: d/p/jjHq)

ダブルサクライザーさん

>>140

問題なくてよかったです。
これからも宜しくお願いします。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.145 )
  • 日時: 2016/01/15 22:02
  • 名前: クルセイダー (ID: 6QZWroRF)

村全クリまで程遠いクルセイダーであった

ハンターズアドベンチャー 〜エピソード クロス〜

第3話 『狩技、発揮する時』


廻斗達は狩技をまだ使ったことが無い為、早く使ってみたかった。廻斗達は狩技をしっかり当てれるように、ダウンを狙った。

暫くして、ホロロホルルがダウンした。その瞬間、廻斗達の狩技が炸裂した。
廻斗『喰らえ!覇山龍撃砲!』
廻斗が構えたガンランスから青白い炎が吹き出し、やがて真紅の炎が炸裂した。ホロロホルルの頭部は燃え盛る炎によって破壊された。

一方、轟華は廻斗の狩技とほぼ同時に自分の狩技を繰り出した。
轟華『いっくよーー!スーパーノヴァ!』
轟華のヘビィボウガンから収束された炎の弾が打ち出され、ホロロホルル目掛けて飛んでいき、ホロロホルルの丁度真ん中あたりで炸裂した。廻斗の覇山龍撃砲と合わせたその技は、悉くを焼き尽くす破滅の焔のようだった。

恐太と妃弓花は狩技を繰り出そうとしたが、廻斗と轟華の炎がホロロホルルを埋め尽くしていたため、攻撃が出来なかった。
恐太『派手過ぎるだろ……俺たちが入る間もなかった……』
妃弓花『次は私たちの番だから!』

ホロロホルルは先程の攻撃でかなり弱り、飛ぶ事は疎か、歩くことすらままならなかった。
そして、廻斗の龍撃砲が決まり、ホロロホルルは息絶えた。

廻斗『ふ〜っ、やっと終わった〜』
轟華『わたしたちの狩技、凄かったね!』
妃弓花『私たちのほうが凄いし!絶対!』
轟華『じゃあ後で見せてよ!まあ、越えられないと思うけどね〜』
妃弓花『轟華、その発言をした事を後悔させてあげるから覚悟して!』
恐太『お前ら、まずは剥ぎ取れ。』
轟華&妃弓花『は〜い。』
廻斗達は帰りの飛空艇に乗って村に向かっていった。が、その途中で悲劇が起こるなんて今は誰も知る由がなかった。


続く

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.146 )
  • 日時: 2016/01/13 18:20
  • 名前: 名無しのパワー (ID: ZmO73D5o)

ここで小説を書きたいと思っている名無しのパワーといいます。
小説は普通に書いていいのでしょうか?何か作者登録みたいなのはするんですか?そこのところ教えて頂けるとうれしいです。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.147 )
  • 日時: 2016/01/13 04:47
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: bV2wi12P)

 >>146

 スレ主の許可なく書き始めてもオッケーですぜ、名無しのパワーさん。
 作品がある程度進めば、作品同士のクロスオーバーもベシベシ希望してもオッケー。
 良き小説を期待するばかりです。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.148 )
  • 日時: 2016/01/13 04:53
  • 名前: 名無しのパワー (ID: bWp5kXO8)

応答ありがとうございます。
ならべく早く更新するのでこれからよろしくお願い申し上げます。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.149 )
  • 日時: 2016/01/13 21:01
  • 名前: 名無しのパワー (ID: ZmO73D5o)

モンスターハンター
〜猛者たち〜

0話「ある物語」


 ???「君たちに話をしよう。」

???「私の友でありハンターだった者達の話を。」
 子供たちは早くも聞き入っている。
子供1「ハンター!?はやくおしえてよ。そのおはなし!」
???「まあそう急かすな。ゆっくり話はしてやる。まずはこれを飲め。」
???は子供たちに入れたてのココアを差し出す。
子供2「うわぁ。ありがとう!レルロさん!」
レルロと呼ばれた男は優しく微笑む。
レルロ「このぐらいどおってことないさ。」
しかし言い終わる頃には子供たちはぐっすり眠っていた。
 レルロ「ふぅ、さすがネムリ草入りココアだ。」
レルロは仕切り直しだと言わんばかりに息をつく。
レルロ「君たちに話をしよう。」

レルロ「私の友であり、ハンターであり、そして猛者だった私達の物語を。」
聞く人などいない部屋でレルロは語り始めた。
でも、
実際には“居る“のかもしれない。

つづく


【追伸】
初めからなんか変な風になってしまいましたw
変な所があったらびしばし言ってください。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.150 )
  • 日時: 2016/01/14 12:30
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: 7mbn.eRB)

 モンスターハンター 〜星屑の瞬き〜

 六章 指先が触れる瞬間

 ランポスの間引き、改めて受け直した特産キノコの納品、ブルファンゴの討伐など、シルバとエール、マリーは様々な依頼を受けてはこなしていった。
 その中で、シルバは自分の剣であるツインダガーに鉱石を加えて強化を施してもらっていた。
 エールの愛弓、ユクモノ弓は強化するに当たって、森丘だけでは採れない素材を必要とするためにそのままだ。
 シルバ本人も、ようやくエールとの同居にも慣れてきたところだ。同時に男女間の問題も少ないながら発生するようにはなったが。
 村に来たばかりのエールも、真面目で優しい性格からすぐに村人の中に溶け込んでいった。
 そんな二人に、ベッキーは緊急の依頼を受けてもらおうとしていた。

「緊急ってなんですか?ベッキーさん」

 シルバの真っ当な質問に、ベッキーは呆れ気味に応える。

「二人とも、以前にドスランポスに出くわしたことあったでしょ?その時はライゼクスが勝手に狩ってくれちゃったから良かったけど……まぁた出てきたのよ、ドスランポス」

「また、と言いますと、別の個体が?」

 エールが小さく挙手する。

「そうそう。きっと次期首領の個体がいたんだと思うんだけど、そこでお二人さんにお願い」

 その先は言うまでもない。
 ドスランポスの狩猟だ。





 改めてドスランポスと言う大型モンスターについて考察しよう。
 通常のランポスよりも二回りほど大柄なオスがドスランポスと呼ばれる個体であり、より大きく赤みの強いトサカに、前肢の爪も同様に発達している。
 多数のランポスを配下に従え、鳴き声一つで彼らを統率するなど、非常に主従関係が強く、その配下達もボスの命令には身を挺して従う。
 外敵に攻撃を仕掛ける際は、瞬発力を活かした飛び掛かりを多用し、踏みつけるように前肢の大爪で切り裂いて攻撃する。
 また、人間のような小さな獲物には踏みつけた際にそのまま拘束、捕食さえ行うこともある。
 余談だが、近年に未知の樹海で発見される個体は、ごくまれに古龍クラスに匹敵するもの存在するらしいが、定かではない。

 森丘ベースキャンプで狩りの用意を整えたシルバ、エール、マリーは、頭と腕の装備を外した楽な状態で、ベッドを机代わりに狩猟の段取りを交わしていた。
 

「エールは、ドスランポスに遭遇した時は森の中にいたんだよな?」

 シルバは地図のエリア10を指しながら、彼女に問い掛ける。

「はい、ここを通ろうとした時に、ドスランポスと鉢合わせしまして」

「その時のドスランポスは、ランポスを四頭ほど従えて動き回っていたようでしたニャ」

 エールの応答に、マリーが補足する。
 その意見を基に、シルバは思案を口にする。

「でも、丘にもランポスがいるってことは、ドスランポスは必ずしも森だけで行動してないってことだろ」

 シルバの人差し指が、エリア2、3、4を順番に指す。

「見通しが悪くて狭い森で戦うより、邪魔な木が少ない丘で戦う方がいいと思うんだけど、エール、マリーはどう思う?」

「そうですね。場所が広い方が、ガンナーの私も有利に立ち回れますから。マリーもそうですね?」

「ワタシはエール様の決定に従うのみですニャ」

 マリーは畏まって頷く。

「では、シルバ様のご意見通り、2、3、4で立ち回りましょう」

「よし、行くか!」

 シルバは勢いよく立ち上がり、外に置いてある武具を装備しようとテントから出ようとする。

「あっ、シルバ様、地図をお忘れですよ」

 エールは地図をしまい忘れているシルバを呼び止めた。

「っと、忘れてた忘れてた……」

 彼女の声に気付き、シルバは踵を返してテントに戻り、地図をポーチにしまおうと手を伸ばした、
 その時だった。
 コツン……、とシルバの指先が暖かくて柔らかい何かにぶつかった。

「「あ……」」

 エールも地図を手に取ろうとしていたのか、偶然シルバの指先が当たった。
 お互い、腕の装備を外した素手の状態で。

「……」

「えっと、エールが持つか?地図……」

「いっ、いえいえっ、シルバ様がどうぞっ……」

 エールは慌てて手をシルバの指先から離した。
 彼女が手を離したにも関わらず、シルバはほんの少しの間だけ指先を伸ばしたまま動けないでいた。

「(エールの手って、小さくて細いよな……)」

 あんな血をつけたこともなさそうな、握ったら壊れてしまいそうな、小さくてか細い手が、弓を握っているのだ。

「(……俺が、守ってやらないと)」

 シルバは地図をポーチに押し込み、装備を着け直し始めた。
 触れた指先の、暖かさを意識したまま。

 エールの方はと言うと、頬を薄赤く染めていた。

「(び、びっくりしたぁ……まさか手当たるなんて思わなかった……)」

 自分の手なんかより、ずっと大きくて強い、でもちょっとだけ冷たかった手。
 顔が熱く感じて、両手を頬に当ててみる。

「(やだ、何で顔赤いの……)」

 ぶんぶんと首を振っても、火照る熱は下がらない。

「(ダメダメッ、今は狩りに集中しなきゃ)」

 頭ではそう言っても、触れてしまった右手を意識してしまう。
 嫌悪感ではない、なんだかホッとする煩わしさだ。

「主、何を慌てているのですニャ」

 冷めたようなマリーの声で我に返るエール。

「べ、別に慌ててなんかいません……」

「……左様でごさいますかニャ。ですが、主。これだけは」

 すると、マリーは背伸びしてエールの耳許に近付いて小声を発した。

「(今のご自分の気持ちを、あまり信じニャい方が良いですニャ。勘違いと言うこともある故に)」

「……?」

 マリーの言葉に、エールは小首を傾げるばかりだった。

「さて、参りましょうニャ」

 それだけ告げて、マリーはテントから出た。
 エールは一抹の疑問を覚えつつ、今はそれを胸にしまう。

 狩猟開始だ。
 シルバ、エール、マリーは勇み足でベースキャンプを出るーーーーー。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.151 )
  • 日時: 2016/01/14 20:31
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: aJW4XfBd)

 現在の更新状況。

 二日に1章程度のペース。つまり、週に3〜4回は更新。

 前作輪廻の唄と同様、切りの良い章数で拠点を変更しつつ物語を展開。

 このペースだと、前作同様に80章か、もしくは100章を越える可能性アリ。←そこまで返信数保つのか?六代目を跨いでの更新続行も検討。

 前作キャラをどこに登場させるかはまだ未定です。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.152 )
  • 日時: 2016/01/14 22:09
  • 名前: EXTENDED ◆FGU2HBsdUs (ID: lDRQg0Ls)

もうひとつの物語、外伝
〜村最終クエストの洗礼〜
天と地の怒り編続き

刃薬を塗り終わり、余裕の表情で待ち構える炎。
2体同時をどう切り抜けるか…それがこのクエストの難関であろう。片方の狩猟に成功すればあとはただの単体狩猟クエスト同然となる。
だからといって油断できる相手ではないのだが、炎にとってはもうクエストクリアしたのも同然に構えている。

ガチャンッ!!!

分断柵が解除される。次に使うまでは1分待たなければならないが、もう彼がそれを使うことはないだろう…。
分断柵が降りてすぐ、待ってましたといわんばかりにリオレイアは攻撃を仕掛ける。

『これは旦那の分!!それと私の分!!』

ズドォォオン!!!!!

闘技場に響き渡る爆音…リオレイア希少種の3連チャージブレスだ
下手するとあたり一面を焼け野原にするほどの広範囲かつ高威力のブレス…当たればひとたまりもない。
だがそれを炎は…それを読んでいた

「サマーソルトしなかったことだけはほめてやる」

といいつつ、リオレウス同様に頭部を攻める。戦法は全くといっていいほど同じだ
無論、リオレイア希少種も気絶耐性が原種より脆い。気絶を取るのは容易だろう

『邪魔よ!!』

リオレイアはなぎ払いサマーソルトの体勢に入る
それに対し炎は…その場から動こうとしていない。
「何をする気だwwww」
「いやお前絶対何するか知ってて言ってるだろ」
炎が立っている場所はサマーソルトの範囲内。何かしなければ避ける事はできない
地は何をするか知っていてそういっているのだろうと碧は言っている。無論、その考えは正しい。なぜなら…

『サマーソルトッ!!』
「…ラウンドフォース」

炎はラウンドフォースを繰り出したのだ。ラウンドフォースは自身を軸として周囲を斬る技である。威力はそんなに高いわけではないが、広範囲を攻撃する…だけにあらず。

ガキンッ!!!
『何?!』

回転を利用することで、モンスターの攻撃を回避する事ができる技なのだ
回転の力を利用し、剣で攻撃する事で、リオレイアの攻撃を避けつつダメージを与える事ができる。
威力が大きいわけではないため、それを受けても怯む様子は見せない。だが、空中にいるということは…

「落ちろ」
バンッ!!!
『ひゃ?!』

閃光玉の目くらましで墜落することを意味する。そしてその後は頭部をひたすら斬りつけていく…




 



 






 


『あれ…ねむk…スヤァ』
「結局それと全く同じ流れかよ…」

閃光玉で墜落させたあとは、先に捕獲したリオレウス希少種と全く同じ流れとなった。
一応リオレイア希少種のほうが水属性の効きが悪いが、さほど大きな違いにはならなかった
狩技を織り交ぜつつ、自身の経験と知識でリオレイア希少種とリオレウス希少種を狩猟したのだ

「おーい炎、次は柵なしでおねがーいwww」

そんな炎に対してこんなことを言えるのは地ぐらいだろう…
クエストの目的を達成した炎は地のいるところへ駆け上がり…

「昇竜撃、リミッター解除ver」
ガチンッ!!!!
「ほげぇぇえええええええ!!!!」

力の制限をほとんどしてない状態で昇竜撃を地にぶちかました。その後地が元いた場所に戻ったのは3分後だったとか…

天と地の怒り、クエストクリア

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.153 )
  • 日時: 2016/01/15 01:33
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: Pn4rVXjD)

 >>0

 そろそろ注意を促しておきましょう。

 スレ主スラ×エリさん、そろそろ目次整理しておかないと不味いのでは……

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.154 )
  • 日時: 2016/01/15 22:59
  • 名前: クルセイダー (ID: 6QZWroRF)

前話の狩技の発動文が後で見返してみたらくどく感じたから直したクルセイダーであった

変更前 廻斗『古の獄炎よ、今、解き放て!覇山竜撃砲!』
変更後 廻斗『喰らえ!覇山竜撃砲!』

変更前 轟華『収束した爆炎よ、全てを飲み込め!スーパーノヴァ!』
変更後 轟華『いっくよーー!スーパーノヴァ!』

それでは本編へ

ハンターズアドベンチャー 〜エピソード クロス〜

第4話 『悪夢を創り出した龍、否、"人間"』


帰りの飛空艇で廻斗達は、色々話していた。
恐太『そういえば廻斗、お前、ハンターノート読んだって言ってたけど、いつ読んだ?』
廻斗『出発前。』
廻斗は真顔で答えたが、恐太には疑問が浮かんだ。
恐太『は…?お前、俺に鱗粉解除方言わせといてそれは無いだろ…』
廻斗『別に言わせてないけど?恐太が勝手に言っただけだろ。』
恐太『…………そうだな。あーもう、何か最近頭の回転が悪い気が……』
廻斗『確かに、最近すぐひらめかないよな。疲れてんじゃないのか?しっかり休めよ。』
恐太『……ああ。』
と、呑気に話していた。
そして、後もう少しで村に着く所で、事件は起きた。
飛空艇が謎の龍からの襲撃を受けたのだ。その龍は、火炎弾を幾度となく発射してきた。
轟華『きゃああ!?……やばい、落ちちゃう!』
妃弓花『このままじゃ私たち……!』
恐太『!!!!……廻斗……あれって……』
廻斗『……そうか。俺たちが生き残っている事を知って、場所を嗅ぎつけたってわけか。……あの野郎…………』
廻斗達は心の底からあの龍を憎んでいた。自分達の故郷を悉く焼き尽くしたのだ、あの龍は。そして、廻斗は見ていた。あの龍が人間になる瞬間を……
恐太『やばいぞ……飛空艇が……破壊される!』
そう恐太が言い放った瞬間、飛空艇は爆発した。
恐太『うわあっ!くそっ、あいつめ……!』
妃弓花『もう、嫌だ…』
轟華『お兄ちゃん、お兄ちゃーーん!!』
廻斗『くっそおおおおおおおお!!』
廻斗達は四方に散り散りとなって落ちていった。








『おい!みんな!人が倒れているぞ!』
村人達はふもとの森の中に人を見つけ、民家に担いでいった。




廻斗『……ここは……どこだ……?』
『!!みんな!この人の意識が戻ったぞ!』
廻斗は少し前の記憶を辿ろうとした。のだが、どうも思い出せそうにない。それどころか……
『アンタ、大丈夫か!?』
廻斗『俺は………………誰だ?』
廻斗は何と記憶喪失となってしまっていた。それを聞いた村人は、
『何だって!?アンタ、記憶が無いのか!?』
廻斗『うん。まるっきり。何もわかんない。』
『これは参ったな……アンタ、ハンターだろ?』
廻斗『ハンター……?何それ?』
『!!! アンタ、本当に何もかも忘れちまったのか!?』
廻斗『うん。今より前の事なんて、何もわかんない。むしろ、今より前なんて存在したのかってぐらい。』
廻斗はかなり重度な記憶喪失に陥ってしまった。自分の名前も自分の職も思い出せない。性格も少し変わってしまっている。何もかも、吹き飛んでしまったのだ。友達の存在も、妹の存在も……


続く

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.155 )
  • 日時: 2016/01/16 03:51
  • 名前: 名無しのパワー (ID: BD7mO12K)


 おはようございます
  こんにちは
   こんばんは

名無しのパワーです。
(上何だよ・・・)
 これからNP(名無しのパワーじゃ長いのでダイゴのように省略)の小説は本編に入っていくのですがちょっと注意事項みたいなものを書かせて頂きます。


その1
モンハンクロスには出てこない狩技を出します。

その2
モンハンには出てこない村を出します。

その3
土日更新

以上です。
これからよろしくお願いします。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.156 )
  • 日時: 2016/01/16 14:46
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: la9nNiNx)

 モンスターハンター 〜星屑の瞬き〜

 七章 肉食竜のリーダー

 森丘エリア2。
 以前にランポスの間引きを行った際、ここにもランポスの群れ点在していた。
 ドスランポスが統治する今も、それは変わっていない。
 幸い、ランポスの群れはまだシルバ達の存在には気付いていない。

「先に狩っておきますか?」

 エールは小声でシルバに問い掛ける。
 その答えに、シルバは首を横に振った。

「ドスランポスとやり合う前に消耗したくない。突っ切ろう」

 背を向けている今なら、振り向いてから威嚇している間に後ろを通り抜けられる。
 シルバ達は得物を抜くことなく、エリア2を通り抜けた。



 エリア3。
 ここにランポスはもちろん、ドスランポスはおらず、代わりにアプノトスの親子がいるだけだ。
 が、そのアプノトスの親子は頻りに周りを見回したり、警戒するような鳴き声を上げている。

「シルバ様、多分……」

「分かってる。近いぞ」

 隣接したエリアに大型モンスターがいる時、小型モンスターの様子が不審なものになる。
 大型モンスターを探すための判断材料の一つでもあり、探知系の特殊能力や千里眼の薬などが他の手段に当たる。
 シルバが最初に出した考えに基づき、森に入るのではなく、丘の一部であるエリア4に進入する。



 エリア4。
 飛竜の巣であるエリア5の手前の広場であり、多くの大型飛竜の主戦場でもあるここに、ドスランポスの姿は見えた。
 配下のランポスを従えておらず、単独で腐肉を貪っているなど、随分と余裕があるようだ。
 岩陰に身を潜め、様子を伺うシルバ達。

「どう仕掛ける?」

 シルバはエールとマリーに目配せする。

「私が」

 すると、エールはおもむろにユクモノ弓を抜き、矢をつがえる。
 弓の距離にしては離れすぎているここから、何をするのだろうか。
 バヒュゥンッ、と勢いよく矢が放たれ、それは高い放物線を描き、ちょうど腐肉を貪るドスランポスの左手側に落ちた。

「グワォッ?」

 ドスランポスは食事の手を止めて、落ちてきた矢に注意を向けた。

「今です」

「そう言うことかっ」

 あぁやってドスランポスの注意を別のモノに向けさせることで奇襲を掛けようと言うことだ。
 シルバとマリーは足音を極力立てずに走る。

「ギャァッギャアァッ!」

 ドスランポスが気付いた時には、既にシルバのツインダガーの間合いだった。

「うおぉッ!!」

 無防備だったドスランポスの横腹に、ツインダガーの切っ先を斬り込み、側頭部にユクモノネコ木刀が叩き込まれる。
 そのファーストアタックが、狩猟開始の合図。
 一歩遅れてきたエールの援護射撃も加勢する。
 突入する前に、ユクモノ弓に強撃ビンをセットしていたためだ。
 開幕、ドスランポスは一度距離を置くためにバックステップを行い、シルバとマリーの間合いから離れる。
 が、即座にエールからの連射矢による射撃で、縦に連なる二本の矢がドスランポスの腹に突き刺さるが、さすがに間合いが遠すぎたか、表面を浅く傷付けるだけだった。

「グォワッ、グォワッ、グォワァァァッ!」

 ドスランポスが天を仰ぎ、咆哮を上げる。
 配下のランポス達を呼び寄せるつもりだ。

「攻めれる時に、攻める!」

 シルバはさらに踏み込んでツインダガーを振るい、双刃の連撃がドスランポスの鱗を斬り刻んでいく。
 ドスランポスがシルバの正面に向き合う。
 ランポス系のモンスターの脅威は、鋭い牙と前肢の爪にある。
 正面に居座り続ければ必然、その餌食になる。
 攻め込みたい気持ちを切り替え、シルバは攻撃を中断、ドスランポスの後ろへ抜けるように転がり込む。

「グゥオァッ!」

 0.5 秒前にシルバがいた所に、ドスランポスが牙を振り下ろした。
 もしあの場に止まっていたら、ハントヘルムごと首を喰い千切られていたかもしれない。
 そう思っただけで背筋がゾッとするように冷えた。
 
「ゥニャァッ!」

 シルバと同じく攻撃を回避していたマリーは、全身ごと回転させてドスランポスの腹をぶっ叩く。
 奇襲を掛けてから、それなりの手数を与えているはずだが、ドスランポスは怯まない。
 さすがにランポス達を統括するボスだけあってタフだ。
 そうこうしている内に、エリア5の巣穴から、ランポスの群れがボスの命令に従って駆け付けに来る。
 数は三頭。
 それらはボスと獲物の姿を視認し、一斉に威嚇してくる。

「マリー!周りのランポスを!」

 エールはマリーに呼び掛け、そのマリーは「承知致しましたニャ」と応答。ドスランポスから離れて、増援のランポスへ標的を変える。
 対集団のセオリーは、まず相手の数を減らすこと。
 素早く動き回るランポスの相手に弓は向かない。
 それはエールも、シルバも理解している。

「まずはランポスッ……!」

 シルバはドスランポスの攻撃を回避し、配下のランポスへと攻撃を仕掛ける。
 一方のエールは、ドスランポスがシルバとマリーを攻撃しないように、可能な限りドスランポスの注意を向けさせる。
 彼女が放つ矢は、ドスランポスに突き刺さると同時にごく小さな爆発が起きる。
 強撃ビンの素材であるニトロダケの発火作用を活かした攻撃だ。火属性を伴う分けではないが、より殺傷力を高めると言う点ではそうだ。
 横腹に矢を刺されたドスランポスは、先程から距離を置いて攻撃してくるエールを煩わしく感じ、彼女へと向き直る。
 
 一方のシルバは、ランポスの群れを相手に奮戦している。

「一気に片付けてやる!」

 振り下ろされる牙をやり過ごし、シルバはツインダガーをクロスさせて、切っ先を天に振り上げ、全身に"気"を纏う。
 双剣士の技能である、鬼人化だ。 スタミナを大幅に消費させることで、瞬間的に身体能力を高めることであり、双剣を扱う上で必ず使いこなさなくてはならない。
 鬼人化を発動したシルバは、全身の血が沸騰するような感覚を感じつつ、ランポスへと突撃する。

「えゃぁぁぁぁぁッ!!」

 ランポスの側面に取り付き、シルバはその場で足を止めて、無数の乱撃を叩き込む。
 鬼人化中にのみ出来る必殺技、乱舞。
 一度乱舞を始めれば出し切るまで身体を止められないが、その無数の手数が生み出す威力は絶大だ。
 縦横無尽に舞うツインダガーを前に、ランポスの一頭はすぐさま絶命する。
 狩りは、まだ始まったばかりだーーーーー。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.157 )
  • 日時: 2016/01/17 02:42
  • 名前: EXTENDED ◆FGU2HBsdUs (ID: EZyy2PYK)

もうひとつの物語、外伝
〜村最終クエストの洗礼〜
最後の招待状編

「次は俺か…」
次に行くクエストは最後の招待状…担当は碧だ。
もともとはポッケ村にいたハンターへ届いた村最終クエストで、記録によればクエストクリアの報告が残っている。だがこちらも天と地の怒り同様、ちょっと違うといわれている
どうせゴリラが2体だろうといつもの相棒を持っていこうとしたとき…

「あ、規定内じゃないといけないんだな〜www」

と地がいいだした。それに対し碧は…
―ものすごく不機嫌な顔で振り返った
かすれた記憶の中でも、その剣は昔からの相棒として、長い間使ってきた事が残っている。どんなクエストにも、というわけではないのだが、よほどの事がないかぎりはそれを使ってきたのだ
それを使うなと言われたのだから機嫌が悪くなるのも仕方がない
余談だが、先ほど天と地の怒りをクリアした炎も、武器防具ともに規定内の物を使っていた。もっとも、身体能力はさすがに合わせていなかったが。

「一体どれ使えって言うんだよ…」
「はいこれwwww」

そういって地が渡した大剣は…『巨断・頭刃叉ァーン』、ガムートの素材で作られた大剣だ。
ラージャン相手に不足のない剣と言えよう。
防具は適当なものを使用し、クエストを開始する…

「あんなに不機嫌な碧は始めて見るわね…大丈夫かしら」

ちょっとやそっとのことでは機嫌を損ねない(まぁ、少し機嫌を悪くする事は地のせいでよくあるのだが…)碧が、あんなに不機嫌をあらわにするのは滅多にないだろう。そんな状態でクエストに行ってもいいのか心配する霊華。それに対し彼をよる知る地は…

「あの状態のほうがコンディションがええんやでwwww」

とかいってたそうな…本当に大丈夫なのかよ。
複雑な状況で見送られた当の本人は…

「ゴリラ2体粉砕して帰ったら地をぶっつぶす」

と、怒りの矛先を地に向けていた。ある意味関係のない地が哀れである…


Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.158 )
  • 日時: 2016/01/17 03:20
  • 名前: EXTENDED ◆FGU2HBsdUs (ID: EZyy2PYK)

おまけその3 二つ名モンスター編

地「いやぁwwwww二つ名モンスターは強敵でしたねwwwww」
炎「持ちこみ不可捕獲が頭おかしいといったところ」
碧「…まさかクエスト形態まで変化するとはな」
霊華「そんなわけで二つ名モンスター達の感想よ」
冥花「ってEXTが狩ってないモンスターもいるんだけど」
残妖「そこは…うん…」

紅兜アオアシラ
地「いやぁ、森の熊さんと思って行ったらうん、こんなの熊さんじゃない!」
炎「大逆襲というべきだな。これならジンオウガ原種もぼっこぼこにしてきそうだ」
冥花「一撃が重いわね…HR2からとか冗談でしょ…?」
碧「肉質といい、一撃の重みといい、元の弱さがさらにそれを加速させる」
残妖「もう○ーさんなんて言いません!」
霊華「(Lv9で怒り喰らうジョーがログインしても、紅兜のほうが強いってどういうことよ)」

大雪主ウルクスス
碧「音に弱いのになんで咆哮するんだよ」
地「攻撃力は良心的wただし超大雪玉がすごーいwww」
残妖「もうかわいくないような…」
冥花「凶悪ね…」
炎「紅兜より良心的らしいが…貴様、なぜ極圏に行った」
霊華「ウカムを怒らせた原因って…いやそれは違うでしょ」

矛砕ダイミョウザザミ
霊華「亜種?」
碧「よく見ろ…まぁ確かに紫帯びているし、見間違えても…いや殻でわかるだろ」
冥花「左爪は条件次第で柔らかくなるって…」
地「つーかなんであの角を赤熱させるんですかwwww」
残妖「全体的にゆったりしている気がしますね」
炎「あとでかすぎる」

紫毒姫リオレイア
地「お前希少種より強いだろwwwwww」
炎「翼を片方でいいから破壊すれば閃光玉による墜落が可能だが…」
碧「毒無効を貫通する劇毒」
冥花「のわりには武器にすると毒の値が少ないわね」
霊華「そこらへんは仕様よ」
残妖「でかいです…あと毒は一瞬で終わるものから持続するものまであります。見極めないと大変ですよ」

岩穿テツカブラ
冥花「でかい…」
残妖「こんな蛙っていいのですか?」
炎「牙破壊で岩盤(?)堀上が小さくなる」
霊華「渾身の技が追加されているわよ。予備動作でわかるはずよ」
碧「良心的…なのか?」
地「防具の防御力が地味に低めだよwあと武器はそこそこ?」

白疾風ナルガクルガ
碧「EXTが最初に狩った二つ名だな」
炎「所詮ナルガと思ったものを連撃で沈める」
残妖「ブシドーの相性がよさそうな…」
霊華「衝撃波飛ばしてくるなんて…おそろしいわ」
冥花「どうりで原種が弱いわけね」
地「白疾風後の原種のぬるさが異常wwww(Lv4のこと)あと遠距離にいるとなかなか近づかないから捕獲の時は注意な!」

宝纏ウラガンキン
炎「…顎破壊可能で剥ぎ取れるが顎がやわらかくなるわけではない」
碧「打撃限定だったか?減気刃薬つけた片手なら…?」
残妖「宝石がいっぱい…!」
霊華「残妖、そうやって目の眩んだ愚者に審判が下されるのよ」
地「でも追加モーションが少ないんだよなー」
冥花「防具の見た目がもうね…あとLv6まであげれば炭鉱最終装備…なのかしら」

隻眼イャンガルルガ
残妖「こちらも劇毒持ちです」
碧「紫毒姫の武器がないところはだいたいこっちか?だが…あんだけの毒があるのにどうして無属性が…」
炎「今に始まった事じゃない」
霊華「スコップ…?」
地「掘りあげてくるあれかwwww」
冥花「Lv10をニャンターでやるってのが流行ってるみたいね…あなたもどうぞ?」

黒炎王リオレウス
地「ヘタレウス、ここに極まる」
炎「まずは翼を片方壊せ。落とし穴が有効だ」
冥花「あとは…閃光玉で墜落させる」
碧「部位破壊しないと属性が通りにくいらしいが…」
残妖「何気にLv10で別の二つ名モンスターが出る唯一の二つ名ですね」
霊華「たぶんLv7が一番厄介だと思うわ…」

金雷公ジンオウガ
碧「今日もどこかで…」
地「はめられてる」
残妖「不名誉な」
霊華「二つ名モンスター…てそれ本当なの」
炎「知らん…あと雷の量で見るならはっきりいってラギアクルスのほうが上だろ」
冥花「でも実際は逆の属性値よ。原種と比べ属性値が多めね。武器種によっては作ってもいいわ。バイクはバイクだけど…」

荒鉤爪ティガレックス
炎「希少種より強くないか…?」
霊華「パターンが増えると厄介ね」
碧「過ぎた力は身を滅ぼす…か」
地「えっえっ」
残妖「大咆哮もあるのですか…」
冥花「もはや爆破属性のない希少種強化版ね。でも武器は…どうしてこうなったの」

燼滅刃ディノバルド
地「メインモンスターはこいつだろwww他の要らないwwww」
炎「疲れ状態なしだ。減気刃薬の効果が気絶狙い以外意味なし」
冥花「なんで2回も大回転するのよ…」
残妖「ものすごく痛かったです…思いだしたくない…」
霊華「まぁ武器、防具ともに性能はいいのよね。だけど…」
碧「今日もどこかで粉塵を探す旅が続いている…だろうな」


総論
地「まずでかい!」
冥花「次にモーションが色々追加されているわ」
残妖「あとはクエストの条件がどうも…」
炎「どう考えても下位でいけるモンスターに下位の防具で挑むのは無理がある。特に紅兜、こいつは下手するとトラウマになるぞ」
碧「防具は…強力といえば強力だがな」
霊華「Lv1~Lv10まで自力であげると勲章があるわ。でも防具や武器を作るならレベル逆走がおすすめよ」

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.159 )
  • 日時: 2016/01/17 05:16
  • 名前: 名無しのパワー (ID: lFE.dJ3g)

モンスターハンター
〜猛者たち〜

1話「ハンターの始まり」


???「えぇぃ、このぉ!」

 新人ハンターはエリア7という所で砂竜と呼ばれるモンスターと戦っている。砂竜と言っても小型のほうだが。
 クエスト内容はガレオス5頭の狩猟。旧砂漠の近くにある村からの依頼で最近ガレオスが増えてきているから狩猟してくれとのことだった。

???「クソッ、また潜りやがった。」

 砂竜はその名の通り砂を移動するモンスターでだいたいの移動は地上ではなく、砂の中である。
 音爆弾があればガレオスどもは飛び上がってくるのだが、新人の彼はそんな物は持っていない。
 そして、不意打ちをしようと思ったのか、一匹のガレオスが彼の後ろから飛び出す。

???「ツっ・・後ろか!」

 しかし、ガレオスを一発の弾丸が撃ち抜く。ガレオスはどこから攻撃されたのか分からずに一瞬動きを止めた。
その隙を彼は逃さない。

???「これで終わりだ。でやぁぁぁ!」

 ガレオスを切り刻み、遂にそいつ息絶えた。

???「ふぅ、やっと狩猟完了。」

 助けてくれたガンナーに手を降る。
するとそのガンナーは彼の元へ駆け寄ってくる。そして、だんだんその容姿があらわになっていく。
 ・・・初めて見る人なら一瞬のうちに惚れ込んでしまいそうな容姿をしている。金色の髪の毛にエメラルドのような緑色をした瞳。年齢もいい感じで他のハンターから見れば、
「かわいいお姉さんハンター」
と認識するだろう。
 実際、彼にとってはお姉さんなのだが。

???「エラル姉さん。助かっーー」

 しかし、エラルと呼ばれたヘビィボウガン使いの女性ハンターは彼の言葉を遮る。

エラル「ラキア。もっと周りをよく見て。そんなんじゃいつ死んでもおかしくないわよ。」

 ・・・これだ。
彼は頭を抱える。毎回エラルはラキアになにかあったときいっつも注意をしてくる。もちろん彼女はラキアに生きていてほしいために注意をしているのだが度がすぎるというかなんというか。

ラキア「だ、だってガンナーと剣士だと視点が違うから・・・」

 モゴモゴと口答えするが彼女には通用しない。

エラル「そんなことを言っていられるのも、今その命があるからなのよ。」

 くうぅ・・・だめだ彼女に口喧嘩で勝てるわけない。

ラキア「でも、あの時は本当に助かった。ありがとう。」

エラル「はぁ。まったくもう。」

 彼女はまだ何か言いたそうだがここは狩り場、説教なら帰ってからでいいだろう。

ラキア「さあ、早く帰ろう。説教なら後で聞くよ。」

エラル「説教じゃない!心得よ、こ・こ・ろ・え!」

 彼は苦笑いする。
まあ教官みたいに鋭く言われる訳ではないのでこれはこれで面白いと彼は思っているらしい。
彼は少し笑いながら言った。

ラキア「もう、早く帰ろうぜ。」

 そう言って彼はBCへ歩き出す。
これからどうなるのだろうか、彼は少し面白くなりそうな予感はこの時からしていたらしい。 

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.160 )
  • 日時: 2016/01/17 17:03
  • 名前: かにゃえ丸 (ID: fX7fYDhF)

二部完結です
至極つまらない物だろうと思います

〜死に行く者の背中〜


萎びた木製のテーブルに開かれた古い地図。何者かによって引きちぎられた跡があり、それがどこか痛々しい。
その地図のど真ん中に、赤い印が付けられる。

「…えー、ここが我々の最終目的地であり、討伐地点でもある、竜の墓場というわけですな」

「なるほどなるほど…しかし地図が残っているとはまた不可解ですね?」

アンダーリム…っていう種類だったような…とにかく銀の縁をした眼鏡を掛けた女が言う。目標云々と語っているのは、自らは狩りに行かないにも関わらず、ハンターに無茶苦茶いうく…じゃなかった、ギルドマスターだ。

「今回のモンスターについて資料が少しだけ残っていてな…というより…えーと…なんだっけ?あのちんけな牧羊の村」

ベルナ村だよ覚えろよクソジジイが。故郷をバカにされて頭に血が上りそうになる。拳を握り締めた勢いで、身にまとったゼクスS装備の独特な衣擦れの音がする。

「ベルナ村ですね、私あの村に一度行ったことがあります、チーズフォンデュは絶品でしたなあ…」

この人はわかっている!俺の故郷の良さが!

「あ、でも、何の料理を頼んでもチーズフォンデュ形式だったのはちょっとイラっとしたかな〜…ロースハツ丼…だったっけ?あのソースもフォンデュ式で受け取らなきゃいけないのはちょっとね…」

じゃあ食うなよ。折角俺の中で株が上がりそうだったのに。プラマイ0じゃないか。

「まあその村から資料を送ってもらってね、今回の子の迎撃が出来るということだよ」

「…まあこの地図のここに行けばいいんでしょう?」

眼鏡の位置を直しながら女が言う。

「そうだな、頼むぞ、フォウ」

「任せてください!ダブルヘッドドラゴンなんちゃらなんて楽勝ですよ!」

なんちゃらってなんだ。それもう名前終わってるだろダブルヘッドドラゴンで。
ちなみに俺の名前はクロスだ。

「しかし…一人では…」

「俺!俺が行きます!」

俺が手を挙げる。

「…そうじゃな、そうしよう」

ギルドマスターも頷く。

「よし!じゃあ特殊クエストだから受注はいらないんですよね!?」

「ああ、要らんぞ、一刻を争うのに本部に連絡などしておられるか、行け行け、未来を担う若者よ」

その未来を担う若者が、死んじゃ笑い話にもなりゃしねえ。心の中で毒づきながら、俺の獲物であるたまのをの絶刀を手にした。
この世にたまのをの絶刀は、俺の所持する一本しか存在しないはずなのだが、この集会所には何故か、一本のたまのをの絶刀が神棚に祀られていた。俺は特に何も思わないまま、フォウの後を追いかけた。





結果から言うと、大敗だった。
奴は俺の斬撃にビクともしなかった。
フォウと呼ばれた女はガンナーで、俺の見たことのない銃を使っていた(彼女がサラッと零していたが、今日もよろしく、ラゼン、と言っていた気がする。)。が、ダメだった。
フォウも、俺も、二人仲良くBCに投げ出された、というわけだ。

「…キッツイなぁ…ただの頭が二つある竜なのに…なんでこんなに…」

「…龍ブレス吐いてくるとは思いませんでしたね…」

「…痛かったなあ…あのブレス…よし!へばってても仕方ない!アイルーちゃんには悪いけどもっかい行くか!」

「…ですねっ!」

俺とフォウは崖から勢いよく飛び降り、奴のエリアにもう一度侵入した。





何時間も戦っている気になってくる。
前髪が汗で額に張り付く。奴の頭が俺ごとフォウを凪ぎ払おうと地面を滑る。が、そんなもの俺には当たらない。踏みつけ、飛び、頭に一撃をお見舞いする。
だが、やはり奴の殻は硬い。まともなダメージも入れられない。
着地した時には、奴の口に、龍属性の赤い雷が走っていた。

「もうそんなの食らわないんだから!」

フォウがひょいひょいと奴の龍ブレスをかわし、貫通弾をぶち込んでいく。

「はぁっ!」

俺も負けじと、ベルナ村のハンター養成学校で仕込まれた気刃大回転斬りを叩き込む。
その瞬間だった。
奴が短く呻いた。

「フォウさんっ!チャンスですっ!」

「よっし来たぁ!」

ここぞとばかりに猛攻を仕掛けるため駆ける俺とフォウ。しかし、それは間違いだった。
奴は呻いたように見えて、ただその頭を地に隠しただけだった。
体を反転させると、勢いよくこっちに突っ込んでくる。

「うわわわわわっ!!?」

剣士であった俺は不必要に近付き過ぎていたため、横に逃げる。

「何こいつ?…変な動き」

フォウの目の前まで行くと奴は動きを止めた。ガンナーであったフォウはしめた、とばかりに、付かず離れずを守りながら弾を調合していた。
なぜだろう。俺の背筋に一筋嫌な汗が滑り、それと共に、凄まじいほどの怖気がする。気分が悪い。

「何…これ…!?」

フォウの顔が驚愕に歪む。
バンギス装備で片目は見えないが、その目の瞳孔が奴を捉えていた。

そいつは、竜じゃなかった。
これまで尾だと思っていたものはただの骨で、兜だった。
持ち上がった兜の下から出てきたのは、顔だった。
刹那、奴の眼前が赤く煌く。
俺の両足が、その光を見て動かなくなった。

「嫌…嫌よ…どうして…」

フォウは茫然自失…いや、足が動かないだけで逃げる意思はある…という様子で怯えている。

「逃げろっ!フォウさんっ!逃げろーっ!!」

その叫びは届かず、フォウは赤い光の中へ消えた。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.161 )
  • 日時: 2016/01/17 06:53
  • 名前: かにゃえ丸 (ID: Z34CpDJR)

続きでございます



「…えー、今回集まってもらったのは他でもない、三度目となるが、奴の…オストガロアの討伐をお願いしたい」

「そいつイカなんだろ?泳げりゃ俺の華麗な槍さばきでみんなを引っ張ってやれたんだがな」

そう嘯くのは大型新人のトライ。ある村の危機を一人で救った伝説の男として語り継がれている。

「…まあイカに似ている、というだけでイカである保証はないのじゃがな…」

「なーじいさん、こいつ死人出してんだろ?それもハンターの」

「…あぁ…1度目の討伐作戦の時に…一人死んでいる」

質問をしたのは、ココット村出身で、片手剣使いの王。王と書いてワンと読む。

「…俺死ぬようなクエスト行きたくねえなあ」

「それでもココット出身かあ?ハンター始まりの地で生まれ育った人間のいうこととは思えねえな」

「バカ言え、俺ぁ村長とは違うんだよ、んで?死人ってどんな奴だったんだ?」

「…言わなければならないか?」

村長が喋ろうとした時、三人目がテーブルを叩く。

「そんなことはどうでもいいのよ!さっさと情報教えなさいよね!」

殺気立っている彼女の名はエフ。遠い遠い地方から来たらしく、それにしてはドンドルマなどの施設を知っている。ジャンボ村も馴染みが深いらしい。彼女の住んでいた地方は戦法まで独特で、モンスターを殺しすぎるために、養成学校に入れられ直して今に至る。言い方こそ悪いが新人の一人だ。そーりゅーこんという物が好きだったらしいが…地方がどうとかで使えないので太刀にしたらしい。

「私だけ前書きが長いのよ!何考えてんのよ!殺すわよ!」

「誰にキレてんだよ…」

「まあ良いではないか…奴は普段は二つ頭に成りすましているが、被弾していくと姿を現し、顔を見せるらしい。そして気をつけなければならないのは、赤い煌めきを放つ龍属性のブレス。大変危険らしいので、十二分に注意するように」

「…イビルジョーみたいだな」

トライがそう呟いたところで、王が待ってました、と言わんばかりにギルドマスターを問い詰める。

「で?死人の話は?俺は死にたくないからできればどんなヤツか教えてくれよ」

「…それはだな…」

その時だった。バンッ!!とデカイ音を立てて扉が開く。

「おお…!待ち侘びたぞ…!二度目の討伐作戦では無理を言ってすまなかった…!よくぞ戻ってきてくれた!」

そいつは、以前オストガロアと戦い、致命傷を受けて床に伏せていたハンターだった。

「…」

「…オイオイ、無口だな?」

「こんな頭装備してるからだろ…脱げよ、口元出さねえと喋れねえだろ?」

「…いや…やめておけ、昔とは違うんだ、その人は」

ギルドマスターがトライと王を制止する。エフは元から興味なし、と言った出で立ちで四人目を見ている。

「さて…オストガロアに殺された、一人目の話をしよう」

ギルドマスターは遠くを見つめ、昔話を始めた。

「あいつはそれなりに優秀なハンターだった。
それ故に妬まれることも多かったが、天才的な才能を得る代わりに、プライドという物、つまりは自尊心が欠けてしまった。しかしそれも長所となり得た。それがないおかげで誰と話しても自然体だったし、新人にいびることもなかった。どこまでも優秀なハンターだった。
そんなある日、極秘任務として、オストガロアの討伐が命じられた。その日のために磨き上げた武器を持って挑んだのだ。しかし…そいつの帰還した姿を…誰も見てはいない…」

「…じゃあ、そいつ生きたままオストガロアの近くにいることだってあるのか!?」

「…それはない…今のは死んだ、というのを柔らかく言っただけじゃ…」

「どうでもいいけどジジイってしょっちゅう口調ぶれるよね、カッコつけたいの?」

「エフ、あまり言うな」

ギルドマスターは少し黙ったが、無視して続けた。

「…あのハンターが死んだ、というのはアイルー達の弁による物だ…遺品もある」

「へえ、どこに?」

「あの神棚じゃ」

ギルドマスターが指差した先。あった物は、返り血が鞘にこびり付いた、黒い、たまのをの絶刀。

「…へえ…これが…」

トライが触らずに眺める。

「…予測でしかないが…龍ブレスに直撃し、肉体が砕け散ったため遺体がないと思われる…というのがアイルーの見解じゃ」

「…」

四人目が不意に、頭の装備…古代のフルフル装備を外した。

「…あの一撃は大変痛手です…バンギスを着ていたせいで…私も致命傷を受けた…」

「…龍…属性だよな?なんで生きてるんだ?」

「…あの時…逃げろ、と聞こえた気がして…必死で逃げて、当たって、身動きができなくなって…息ができなくなって…死を覚悟した時にアイルーに救われました…」

四人目は…フォウは目尻に涙を浮かべ、恐怖からであろう震えを抑えようとしていた。

「…死んだ者の名はクロス…ちんけな牧羊の村から出てきた天才少年だったよ…」

椅子に座り、野菜をもしゃもしゃ食べていたエフが飛ぶように立ち上がった。

「…行くよ、トライ、王、フォウ」

「…もう行くのか?」

「弔合戦だよ、わかんだろ!」

エフは、自分の獲物を置き、おもむろに神棚の黒い絶刀を取ると、背中に担いだ。

「行くよ!お前ら!」

エフが声を上げる。

「…ああ!ナメくさったイカは膾にしてスルメにしてやる!」

トライが嘯く。

「結局どっちにするんだい」

王が突っ込む。

「イカめし!」

フォウが答える。

またこの集会所に、猛々しい角笛の音が鳴り響く。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.162 )
  • 日時: 2016/01/17 12:33
  • 名前: 翼の勇車 (ID: Qxl12Brt)

ひとまず目次更新完了! もっと溜めてしまっていたら危なかった……。サクラさん、注意ありです。

それとなのですが、かにゃえ丸さん、できますれば>>160-161の作品に話数を入れていただけますと、目次に組み込みやすいのでお願い致します。


トトス「で、いつお前は更新するんだ?」

勇車「言うな……」

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.163 )
  • 日時: 2016/01/17 15:03
  • 名前: かにゃえ丸 (ID: Z34CpDJR)

そうですか…では>>160-161まとめて>>0にアンカーを並べて一話完結!という強引な締め方はどうでしょう?
題名は…「死に行く者の背中」にでもしておいてください
よければこれでお願いします

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.164 )
  • 日時: 2016/01/17 16:06
  • 名前: 先進気鋭のまりーだP (ID: fX7fYDhF)

>>162
どうでもいいけど
できますれば
は日本語じゃないので
できましたら
もしくは
よろしければ
に変えたほうがいいと
小説書くならなおさら変な日本語には気をつけないとね

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.165 )
  • 日時: 2016/01/17 16:43
  • 名前: 翼の勇車 (ID: Qxl12Brt)

>>163
了解しましたー。
それとですが、レスの左下にある修正·削除というところをクリックすれば記事の修正ができますので題名だけでも挿入して頂けるとありがたいです。

>>164
おっと失礼、どうにもいつも勢いで書いてしまう悪い癖がありまして。ご指摘ありがとうございます。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.166 )
  • 日時: 2016/01/18 12:02
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: cACxVBo3)

 モンスターハンター 〜星屑の瞬き〜

 八章 ハイテンション・クロウズ

 ドスランポスの注意を引き受けるエール。
 自分よりも数倍もある巨体が、自分よりも数倍の速さで迫ってくる。
 普通に考えてみれば、恐怖以外の何でもない。
 しかしエールはユクモノ弓を引き絞り、さらに矢を放つ。
 矢はドスランポスの脇に刺さるものの、鱗や強靭な皮が邪魔で致命傷を与えられない。

「ガギャァッ!」

 ある程度距離が縮まってから、ドスランポスは不意に飛び上がり、エールを踏みつけようとしてくる。

「ッ!」

 エールは咄嗟に身を斜め前に投げ出して、ドスランポスの巨体をやり過ごした。
 直後、ドスランポスの前肢の赤い爪が地面を容易く抉り抜き、捲り上げる。
 下手な金属では斬れてしまうほどの鋭さと強度。
 背筋に嫌な汗が流れるのを感じながら、エールは息を吐き出し、ユクモノ弓に次の矢をつがえる。



 シルバが放った乱舞によって、三頭の内の一頭のランポスが倒れた。

「一頭!」

 スタミナが切れてしまう前に、シルバは鬼人化を解いて呼吸を整える。
 ランポスは残り二頭。その内一頭はマリーが相手している。
 それならもう一頭を、と考えたところで、エールの方は大丈夫かとドスランポスのいる方向にも目を向ける。
 彼女はやや危なっかしくも、何とかドスランポスを相手に立ち回っている。
 安心は出来ない。
 素早く三頭目のランポスに接近、鬼人化しての連撃を叩き込む。



 ドスランポスの爪牙をかわしつつ、エールは一射一射確実に矢を射る。
 何度も掠めそうにはなったが、問題ない。
 振り向きに合わせ、縦に連なる連射矢がドスランポスのトサカに突き刺さった。

「ギェヤァァァ!?」

 まともなダメージを入れられてか、ドスランポスは仰け反りながら苦痛の声を上げる。
 こちらの攻撃は効いている。
 そのことにエールは小さく笑みを浮かべた。
 すると、ドスランポスは眼を血走らせて、息遣いが荒くなり始める。
 重なる攻撃によって怒ったのだ。
 対峙する相手を"餌"ではなく、"敵"として見定める。
 エールに対して牙を剥き出しにして喰い千切ろうとするが、彼女は地面を転がるようにして回避、ドスランポスの牙から逃れ、次の矢をつがえようと、矢束に手を伸ばす。

「グォワァッ、ギャァァァッ!!」

 しかし、ドスランポスの次の行動はエールの予測を上回るものだった。
 牙を避けたエールの正面に回り込むように後退し、より勢いよく頭突きを繰り出してきた。

「え!?」

 矢尻を弦につがえていたエールは咄嗟には動けなかった。
 ドスランポスの前頭がエールの胸部に激突、彼女の華奢な身体は派手に吹き飛んだ。

「うっ、はァっ……」

 鳩尾を直撃したかもしれない。
 胸骨が軋むような痛みと息が止まる感覚が彼女を襲った。
 
「主ッ!」

 どうにかランポスの一頭を仕留めたマリーは、急いで主であるエールとドスランポスの元に駆け付ける。

「よくも主をっ!」

 エールに追撃を加えようとするドスランポスの背中にユクモノネコ木刀を叩き付けるマリーだが、怒り狂ったドスランポスはマリーの攻撃など気にも留めず、起き上がろうとしたエールに飛び掛かって間合いを詰め、前肢の爪を容赦なく降り下ろし、うつ伏せに押し倒す。

「あうぅっ……」

「エールッ!」

 シルバは鬼人化を解きつつ、ドスランポスに追い詰められるエールの危機を察知、そちらの援護に向かおうとするものの、そこへは行かせまいとランポスがシルバの背中からのし掛かる。

「ガギャッ!」

「うるさいっ、邪魔するな!」

 跳ね起きるようにランポスを蹴り飛ばし、ツインダガーを振り抜いてランポスの首をかっ切る。
 マリーも必死に攻撃するものの、ドスランポスはあくまでもエールを仕留めるつもりのようで、彼女の身体を牙でくわえ、岩肌に投げ飛ばす。
 岩に叩き付けられたエールは声を上げることも出来ず、その場で崩れ落ちた。

「っ……」

 辛うじて呻くような声が彼女の息があることを教えてくれる。
 エールを抱き起こしてこのエリアから離れたいところだが、今のドスランポスはそんなことをさせてはくれないだろう。

「これ以上、好き勝手させるか!」

 ツインダガーの切っ先をドスランポスの横腹に突き刺しては斬り広げるシルバ。
 そこでようやくドスランポスがエール以外の標的に注意を向ける。

「グガァッ、グォワォッ!!」

 完全に頭に血が上っているらしい、ドスランポスは力任せにシルバに噛み付こうとするが、対するシルバの方がまだ冷静だった。
 振り抜かれる牙を避け、鬼人化、回転斬りでドスランポスの横腹を斬り刻む。
 ドスランポスはエールにダメージを与えた、回り込みつつの頭突きを繰り出したが、それも回避、背を向けたドスランポスに乱舞を放つ。

「うおぉぉぉぉぉッ!!」

 鱗を吹き飛ばし、皮を引き裂くツインダガー。
 エールが与えていた攻撃も重なって、ドスランポスの傷口が開き、鮮血を撒き散らした。

「ガァギャァァァッ!!」

 明らかに苦痛を表したドスランポスは、突如踵を返し、足を引き摺りながら、彼らの巣穴だろう、エリア5へと逃げていく。
 それを見送りつつ、シルバはツインダガーを納めつつ呼吸を整え、傷付いたエールを抱き起こし、マリーが容態を確かめる。

「大丈夫か、エールッ」 

「ご無事ですかニャ、主」

「う……、だ、大じょ、ぶです……」

 どう見ても大丈夫では無さそうな様子で、エールは自分の足で立ち、応急薬をがぶ飲みする。
 慌てて飲んだせいで咳き込んだが、幾分か力が戻ったようだ。

「ふぅ……シルバ様、ごめんさない」

「なんでエールが謝るんだよ?」

「いくらダメージを与えたとは言え、足を引っ張ってしまって……」

「足を引っ張ったって……、エールはドスランポスを引き付けてくれたじゃないか?」

「でも、肝心なところで……」

「……」

 シルバは何となく勘づいていた。
 きっとシルバがどう言おうと「私が足手まといになった」の一点張りだろう。
 だからシルバは、無理矢理話を終わらせて、エリア5の方を向く。

「ドスランポスは足を引き摺っていたから、もう少しだけ頑張ろう」

「は、はい」

 それだけを告げ、シルバは黙って携帯砥石でツインダガーを研磨し、携帯食料を腹に押し込む。
 準備を整え直し、二人と一匹はエリア5へ決着に向かうーーーーー。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ! 五代目! ( No.167 )
  • 日時: 2016/01/20 17:50
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: b4zkl29i)

 モンスターハンター 〜星屑の瞬き〜

 九章 勝利の肴はこんがり肉

 エリア5へと逃げ込んだドスランポスを追いかけるシルバとエール、マリー。
 ドスランポスは休眠に着こうと身体を横たわらせようとして、すぐに起き上がった。

「グォワッ、グォワッ!!」

 配下のランポス達に指示を飛ばし、その命を受けたランポスの群れは何の躊躇いもなくシルバ達に牙を剥ける。

「お前らに用はないんだよ!」

 シルバはツインダガーを抜いて、向かってくるランポス達を攻撃して怯ませて突破、ドスランポスへと向かう。
 エールもユクモノ弓を抜いて矢をつがえつつ、マリーに指示を出す。

「マリー!援護を!」

「子細承知ですニャ、主」

 マリーはエールに向かってくるランポスの前に立ち塞がり、ユクモノネコ木刀を手に彼女には近付けさせまいと奮闘する。
 マリーが足止めしている間に、エールは確実にランポス一頭ずつに矢を放って数を減らしていく。
 
「ここで決めてやる……!」

「グオォアアッ!」

 追い詰められたドスランポスは防衛本能を剥き出しにしてシルバと対峙する。
 噛み付きをかわしつつ、懐に潜り込んでツインダガーを一閃、ドスランポスの腹を切り裂く。
 同時に鬼人化、さらに攻め込む。
 鬼人連斬がドスランポスの肉を引き裂いて、返り血がシルバの頬にかかる。

「ギャァッ!」

 肉をまともに抉られてドスランポスは呻く。
 しかし、まだ殺意は消えていない。
 苦し紛れに振るった爪が、シルバの頬を掠め、彼のハントヘルムを裂いた。
 鬼人化しているシルバはその痛みを感じない。

「まだァァァァァッ!!」

 身体の内部へ内部へとツインダガーをねじ込ませるシルバ。
 ドスランポスは懐にいるシルバの頭を喰い千切ろうと血と唾液混じりの牙を開く。
 が、そのドスランポスの頬と舌を貫いたのは、エールからの射矢。

「グァッ、ガギャァ……!」

 ドスランポスの足がふらつく。

「こいつでっ、どうだ!」

 シルバの乱舞が、ドスランポスの腹を完膚なきまでに切り裂いた。

「グ……ギ、ャ…………」

 致命傷を受け続け、ドスランポスは二、三歩後ろによろめくと、その場で横たわった。
 ドスランポスの気配が消える。
 ボスが殺られたことで、巣穴に潜んでいたランポス達は迷走し、一斉に巣穴から逃げていく。

「はぁっ、はぁっ……やったか?」

 シルバは肩で息を切らしながら、ドスランポスの生死を確かめる。
 息はない。
 仕留めたようだ。

「やった……!」

 ドスランポス、討伐完了。
 シルバの中から、これ以上にない達成感が込み上がってくる。
 ツインダガーを手から離し、その場でだらしなく座り込んだ。

「あー……、疲れたぁ……」

 大きく一息。

「シルバ様、お疲れさ……、シルバ様っ!?」

 エールは座り込んだシルバに歩み寄ろうとして、慌てて駆け寄った。
 彼女が慌てたのは、シルバの頬の傷だ。

「だっ、大丈夫ですか!?早く止血しないと……」

「大丈夫だって。痛かったけどさ」

 シルバは口元に垂れてきた血を舐めとる。

「それより、ドスランポスを剥ぎ取……」

「ダメですっ、手当ての方が先です!」

 シルバの言葉を無視して、エールはしゃがみこんで彼の手当てを勝手に始める。
 彼女の剣幕に、シルバはものが言えなくなり、黙って手当てされていた。

「あいっつつ……」

 掠めたと言っても、傷はやや深い。
 飲み水で血が洗い流され、傷口に沁みた。

「いくら双剣だからと言って、無理してまで攻めないでください」

 エールの心配するような、咎めるような声を聞いて、シルバは苦笑する。

「ごめんごめん。でももう少しだったから攻め切りたかったんだよ」

「もう……」

 手早く止血を終えてから、ようやくドスランポスの剥ぎ取りだ。
 皮や爪など、ひとつひとつがランポスとは比べ物にならないほど丈夫で軽い。
 これが大型モンスターの素材なのだと、シルバとエールは夢中になって剥ぎ取り、背後から忍び寄るランゴスタはマリーが排除していた。





 ベースキャンプまで帰還したシルバとマリーは武器を外してじっくりそれを眺めていた。

「…………」

「ニャ……」

「あの、シルバ様?マリー?そんなに見詰めないでくださぃ……」

「いいから、続けて続けて」

「……ニャ」

「は、はい」

 別にシルバとマリーが、エールに下世話なことをしているのではない。
 ただ単に、エールの肉焼きをじっくり眺めているだけだ。
 アプトノスから剥ぎ取った生肉で、こんがり肉を食べるためにこうしてエールが肉を焼いているだけだ。
 決してやましいことは何もない。
 肉の炙り具合を慎重に確かめ、上手に焼けるその一瞬を見極める。
 と言ってもそこまで大層なことでもなく、何事もなかったかのように肉を火から降ろす。

「上手に焼けました♪」

 小さく笑みを浮かべて、エールは焼き立てのこんがり肉を皿に乗せてシルバに渡す。

「ありがとう、エール」

「いえいえ、お気遣いなく」

 続けてもうひとつの生肉も焼いていくエール。

「それにしても、すごい上手く焼けてるなぁ」

 シルバは脂の滴るこんがり肉に舌鼓を打つ。

「主は訓練の頃から、一度も肉焼きを失敗したことがニャいのです」

「一度も?そりゃすごいな」

 料理上手なら有り得なくもないな、と素直に賞賛するシルバ。

「よし、焼けましたっと……」

 エールはもうひとつこんがり肉を焼き上げて皿に取ると、食事用のナイフを取りだし、そのこんがり肉を半分に切り分け、もう一枚用意した小皿に乗せる。

「さ、出来ましたよマリー」

「恐れ入りますニャ」

 エールに焼いて切り分けてもらったこんがり肉を丁重に受けとるマリー。
 その半分のこんがり肉を見て、シルバはエールとマリーを見比べる。

「マリーはともかく、エールも半分でいいのか?」

「お恥ずかしながら、食べてもすぐお腹一杯になっちゃうんです。ですから、マリーと半分こにしてちょうどいいくらいで」

「へぇ……」

 そんな小食で良いのだろうか、とシルバは首を傾げ、マリーは「ハフハフ」と熱そうにこんがり肉を頬張り、エールはさらに細かく切り分けてフォークで食べている。
 シルバはそのままかぶりつこうとして、頬の傷が開きかけたので、申し訳なさそうにエールに切り分けてもらった。

 大型モンスター初の狩猟は、とても充実した結果で終わりを迎えたーーーーー。

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