ここからオリジナル要素が出てきます。苦手な方はお控えくださいm(_ _)m
テスト勉強がダルすぎるクルセイダーであった
ハンターズアドベンチャー 〜エピソード クロス〜
第7話 『突然』
約30分後、轟華の意識が回復した。廻斗とグナイアクトは一安心。
轟華は廻斗に、
轟華『お兄……ちゃん……?』
と言った。どうやら記憶は失っていなかったようだ。だが、廻斗はお兄ちゃんと呼ばれて少しビックリした。(こんな可愛い子が俺の妹……?)と。
廻斗は返事をした。
廻斗『ああ、そうだよ。』
轟華『良かった…お兄ちゃんに会えて…』
轟華は廻斗に手を差し伸べた。どうやら久しぶりに兄の温もりを感じたいらしい。そう考えた廻斗は、轟華の手を優しく包み込んだ。
そ の 瞬 間 だ っ た 。
轟華『ううっ!!』
廻斗『どうした!?』
轟華はいきなり血を吐いた。その後ももがき苦しんだ。
轟華『身体が……痛い……ぐはっ!』
廻斗『おい!大丈夫か!?おい!!』
アクト『一体何が起きたってんだよ……?』
轟華の苦しみの声に村人達が駆けつけてきた。村長も駆けつけてき、廻斗に事情を聞いた。
村長『!! 一体何があったんだい!?』
廻斗『わ、分かりません……。俺が手を握ったら、いきなり……。』
廻斗は震えていた。俺が何かをしたんじゃないか、と。廻斗は村長に、
廻斗『お、俺は、な、何も……して、いません…』
村長『わかってるよ。ヌシはこんな事をしそうなハンターじゃない。安心しな。』
アクト『か、廻斗。落ち着け。ほら、深呼吸だ。』
廻斗は、グナイアクトに言われた通りに深呼吸をした。
廻斗『はぁ……はぁ……。』
アクト『村長さん、俺達はどうすれば……』
村長『そこの家で休んでいな。大丈夫だ、良い医者を知っているんだ。伝書鳩で手紙を送って呼ぶ。来るまでの間、ワシがポッケ特製鎮静剤であの子の症状を抑えるから、安心しな。』
アクト『あ、ありがとうございます……。では……。』
廻斗とグナイアクトは、隣の家に入り、腰を下ろして休んだ。
約10分後、1人の医者が歩いてやって来た。
アクト『お、医者が来た。廻斗、医者、来たぞ。』
廻斗『そうか……良かった。』
廻斗はすっかり気力が失くなっていた。
アクト『廻斗はここにいろ。俺が見てくる。』
廻斗『いや、俺も行く。妹が苦しんでるっていうのに、兄が行かなくてどうするんだよ。』
アクト『……そうだな。ついてこい。無理しない程度にな。』
廻斗とグナイアクトは再び轟華のいる家に入った。
アクト『……えっ!?』
グナイアクトはいきなり驚いた。廻斗は何故驚いたのか意味が分からなかった。しかし、その意味はすぐに知れた。
???『ア、アクト!?久しぶりだ……っと、こうしちゃいられない。症状を確認しないと……』
どうやらこの医者は、グナイアクトの知り合いらしい。廻斗はグナイアクトに聞いた。
廻斗『知り合い?』
アクト『まあな。名前はムルシューフ=リートルンド。昔は俺と一緒にハンターをやっていたんだが、ある事件がきっかけでハンターを辞めたんだ。こいつは昔っから自作の薬を作るのが得意で、ハンター辞めた後は医者をやるんじゃないかって予想してたんだが、まさか本当にやっているとは思わなかった。』
シューフ『アクト、その話は終わりにしようか。症状がわかった。……わかったのだが……』
廻斗は嫌な予感がした。が、覚悟を決めて聞いた。
廻斗『……どんな症状なんですか。教えて下さい。』
シューフ『タメ口でいいよ。この子の症状は……"カルナヴォルグ病"……だ。』
廻斗『……え?』
アクト『…………マジかよ……。廻斗……残念だが……この子は……』
廻斗『……………………めろ……。』
廻斗はグナイアクトを睨んだ。
アクト『廻斗……この病は不治の病なんだ。今までにかかった患者は例外無く死んでる。本当に……残念だが……この子は……。』
廻斗『やめろおおおおおおお!!!』
アクト『うおっ!!廻斗、落ち着け!!』
廻斗『うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!!こいつは……俺の妹は……絶対に死なせない!!俺が救ってみせる!!』
アクト『廻斗…………。』
シューフ『……そこの君、廻斗と言ったかな?どんな困難な壁も乗り越える覚悟があるなら、一つだけ、治す方法がある。』
廻斗『どんな困難な壁も乗り越える覚悟なら、ここに来る前にもう決めた。』
シューフ『そうか。なら、カルナヴォルグ病を治す方法を教えよう。ここから遥か東に、《黒島》という小さな島がある。そこに"災世龍カルナヴォルグ"という龍がいる。……そう、カルナヴォルグ病は、その龍が生み出した病だ。廻斗には、この災世龍の"災玉"という宝玉と、《黒島》に生えている"逆転草"という草を取りに行って欲しい。だが、《黒島》の周りには、カルナヴォルグ病の塊の暗雲が立ち込めていて入れない。そこで、ここに書いてあるモンスターの宝玉が欲しい。それに、"火山"の隠された場所に"導きの石"という石を取りに行ってくれ。隠された場所は火山のどこにあるかわからない。噂では、エリア10の溶岩を東に渡っていけばあるという。保証は無いが……。今、モンスターの名が書いてある紙を渡す。どうか、生きて帰って来てくれよ……。』
と、ムルシューフは言い、廻斗に紙を渡した。
廻斗『ありがとな、シューフ。必ず、取ってきてみせる。妹を救うために!』
廻斗はそう言って、隣の家に向かっていこうとした。と、ムルシューフが呼び止めた。
シューフ『すっかり忘れてた……。カルナヴォルグ病はだいたい20日で人間を死に至らしめる。20日という時間は短すぎると思うから、俺が作った特製薬で進行を遅らせる。ただ、それでも1ヶ月が限界だ。それまでに、さっきいった物を取ってきてくれ!頼む……!』
廻斗『……わかった。じゃあ、行ってくる。』
アクト『じゃあな、シューフ。』
シューフ『……ああ。』
廻斗とグナイアクトは、指定された物を取りに行くために、準備を整え始めた。
続く
会話文大杉ェ……
後、登場人物スレ更新しました!