Re: モンハン小説 6代目( No.23 )
  • 日時: 2017/12/29 15:34
  • 名前: コボ (ID: cvdeJP5O)

今年はこれで終わりかなぁ…あと1話いけるかもしれない。

双竜〜2人のハンター〜

第1話「龍歴院と古代林」

「見えてきた…!」
リュウキとタツトは飛行船に乗っている。
それは、昨日のことーーー

「そのためにやるんだろ?じゃあコイツからだ。」
依頼とハンター募集の紙。
「ドスマッカォ?」
「ああ、ベルナ村の近く、古代林に生息する中型モンスターだ。尻尾で跳び、強靭な脚で攻撃するモンスターだ。」
「古代林にベルナ村…龍歴院の近くか。」
タツトはああ、と頷いた。
だが、リュウキには謎があった。
「なんでここにその依頼が届いたんだ?専属のハンターが、モンスター研究の最先端って言われる龍歴院にいないわけじゃないもんな。」
「理由か?タイガさんが立派なハンターになるには、たくさんの経験を積むことが大切だと、引き受けたそうなんだ。こんな小さいギルドよりも、大きなギルドの方がモンスターハンターに近づける、って言ってくれたからな。」
タイガは、リュウキ達の所属するギルドの主力ハンターで、過去には古龍の討伐経験もある。
そして、モンスターハンター。この称号は、世界を救った伝説のハンターに与えられる称号だ。これまでに3人のハンターが得ている。
リュウキの祖父。伝説の黒龍を倒した。
龍歴院のハンター、カルマ。煌黒龍を倒した。
そして、謎多きハンターアズト(AZ10と書く)。煉獄龍を倒した。
この3人だ。
「俺も、なるんだ。そのために、龍歴院へ行くってことだな!」
「そうだ。ということで、」
「?」
「あと5時間だ。急げ。」
「…えっ?」
「5時間しかないから、早くしろ。」
「えーーーーー!」
そして、龍歴院へ出発した。

灰色の岩で作られた建物がそびえる村、ベルナ村。そして、灰色の建物のふもとにある施設は、モンスター研究の第一線、龍歴院。ショップなどの集まる広場は、協力してモンスターを倒そうとするハンターが集まる場所で、集会所と呼ばれる。
ギルドマネージャーと話せ、とタツトはタイガに言われていたため、ギルドマネージャーの所に向かった。
「タツト君と、リュウキ君だね。」
「はい」
「話は聞いているよ。依頼書を渡してあるはずだけど、持ってる?」
「ああ、はい。ここに…」
3人が話していると、1人の男がやってきた。
「新しいモンスターは出た?」
「あ、カルマ君。溶岩島での【猛り爆ぜるブラキディオス】の依頼がある。…すぐ行くのかい?」
タツトとリュウキは、この男の名前を聞いて驚いた。
「まだ、行かなくていいよ。」
「カルマさん?」
タツトが聞くと、カルマはこちらを向いた。
「うん、そうだよ。…新米のハンターかな?くれぐれも怪我をしないようにしてね。」
「はい!」
「元気があっていいね。…そうだ、G級ディアブロスの依頼は来てる?」
「ディアブロス…あるよ。砂漠での狩猟依頼だ。」
「じゃあ、今から行くよ。準備してくるから、そっちも飛行船の準備をお願いするね。」
そう言って、準備スペースの方へ向かって行った。
「…あ、ごめん。君たちもクエストに行くんだよね。依頼書を見して。」
リュウキは、依頼書を出した。
「これです。《跳躍のアウトロー》。」
「ドスマッカォか。新米ハンターからしたら、かなりの強敵だ。気をつけてくれ。」
「はい!分かりました!」
「古代林のため、準備はできている。いつでもいいよ。」
「じゃあ、少し準備してきます。」
「うん。終わったらまた呼んでね。」

集会所の広場の隣には、装備の作成や強化、そのまま着用することのできるエリアがある。
「いつもの武器で行くのか?」
「ああ。この新しい武器、クックツインズで倒す。」
タツトは、双剣を使用するハンターだ。最近作成したクックツインズは、初心者の壁となるモンスター、イャンクックの素材を使用した火属性の双剣だ。
「そういうお前は?」
「蛇剣【蒼蛇】だな。やっぱこれだな!」
蛇剣【蒼蛇】は、ランポスとその親分ドスランポスの素材を使った大剣だ。手頃で作りやすいため、初心者で作るハンターも少なくない。
「準備万端だな!よし、行こう!」

様々な木々に囲まれた森、古代林。ベルナ村の近くにあるので、村のハンターや、龍歴院所属ハンターには見慣れた景色だ。
だが、リュウキ達は来るのは初めてなので、新鮮な景色だ。
「ランポスシリーズは目立つなぁ。」
「そうだな。でも、お前のケチャシリーズも目立つと思うぞ。」
そんな話をしながらも、2人はベースキャンプで準備していた。

視界のよく、遮るものが何もないエリア5。ここでモンスターを見失うことはないが、かわりに障害物がないため、モンスターとの一騎打ちになる。そこに、ドスマッカォはいた。
冠羽と呼ばれる頭部の羽は、群れのボスであることの象徴だ。森などでは保護色になる緑色の体が、草原では目立ち、黄色い羽に赤い顔の頭部は、より目立たせている。
「気づいたみたいだな。」
その眼は、しっかりとこちらを捉えている。そして、天に向かって一声吠えた。
すると、ドスマッカォの周りに、5体ほどのマッカォが現れた。
「さぁ、行くぞ!」
「あぁ!」

次回「跳拘竜ドスマッカォ」